それは思い出
振り返るとそこにある
かすかに震えながら
滲んで揺れている
それは坂道を下るように
影の中へと入っていく
かすかに笑顔が見え
遠くに笑い声が聞こえる
あの時のままに
それは止まったままに
わたしは
哀しいのか
わたしは
寂しいのか
あなたは
哀しくないのか
あなたは
寂...
それは思い出
振り返るとそこにある
かすかに震えながら
滲んで揺れている
それは坂道を下るように
影の中へと入っていく
かすかに笑顔が見え
遠くに笑い声が聞こえる
あの時のままに
それは止まったままに
わたしは
哀しいのか
わたしは
寂しいのか
あなたは
哀しくないのか
あなたは
寂...
桜の花びらに想いを託す
そんな夢をみた
ひらひらと舞い落ちる花びらを
あなたは見てくれるのでしょうか
一枚一枚に想いを込めて
風に託したわたしの言の葉を
大空に舞うピンクの花びら
どこまでも舞っていく
また一枚
また一枚
届いた一枚を
あなたは見てくれるのでしょうか
肩にそっと舞い落ち...
君は葉桜
ピンクに燃える華やかさはないけど
あざやかな黄緑がそこにある
フレッシュな躍動が
宙を跳んでいる
芽吹き
それは春の息吹
君は花びらを吹き飛ばし
青い空に浮きあがった
やがて濃い緑となり枝を潤す
そのあでやかさを僕は好きだ
やさしく揺れ動く枝に
陽の光が眩しい
君は葉桜
僕...
雨
それは今日の雨
青く芽吹く景色に
注がれる心の欠片
それは
冷たく澄んでいる
愛が逃げて行った
私は一人景色にたたずんでいる
雨音が優しく歌っている
涙と奏でる重奏が静かに響く
遠くが霞んでいる
静かに息をしている
振り向くことはしない
私は雨を見ている
今日は昨日と違ってちょ...
白い木蓮の並木が続いている
緩い坂道
この坂を上ると
あなたの住む家がある
花は青い空に向かい咲き誇っている
それは互いに競い合い
白い吐息となり
風に乗りそっと落ちてくる
日差しが目に差し込んでくる
景色が優しくたたずんでいる
すれ違う車の無言の挨拶
坂道は続いている
この坂を上ると
...