白い夏の光が
こんなにも冷ややかだったなんて
振り向くと今日の日差しが
横向きにうつむいている
口にそっと含んだオレンジシャーベットが融け
夏の香りが胸に沁みこんでくる時
伝わらない思いが
一つある
それはわだかまりと言うにはあまりに小さく
心の奥深くに沈んでいる
シャーベットを掬い取る
...
白い夏の光が
こんなにも冷ややかだったなんて
振り向くと今日の日差しが
横向きにうつむいている
口にそっと含んだオレンジシャーベットが融け
夏の香りが胸に沁みこんでくる時
伝わらない思いが
一つある
それはわだかまりと言うにはあまりに小さく
心の奥深くに沈んでいる
シャーベットを掬い取る
...
いつもより涼しい風が吹いている
夏の終わり
まだ日だまりに影を濃く映し出す陽の光に
さようならを言う
そして思い出が一つ
陽炎の中に揺らぎながら消えていった
風が私の肩を抱いてくれた
やさしく
そんなにも
やさしく
景色が滲んでいる
遠くの街並みが崩れていく時
歩き始めたわたしに
また...
光を君にあげる
両手を出してごらん
そう言って彼は私の手のひらに
小さな白く光る透明な欠片をのせた
それは暖かく
見ている前でふっと消えた
瞬間心が呼吸をした
これって・・・
私の心を閉ざしていた
目に見えない凍てついた感情が消えた
心の中へと入りこんだ
小さな光の花束はやがて消え去った
...
月の光の中で
私は影になった
暗い空間を
わけもなく泳ぎ
あなたの元へとたどり着いた
今
灯りを消さないで
あなたの影の一部となったから
心が同化する
黒く刻まれていく時の中で
そのコーヒーを飲んだ後に
灯りを消すのね
時を食べながら
もう少しだけ一緒に過ごせるかな
私は影
夜の影
...
おしりのスイッチを切り忘れた
そんな蛍は昼間でも輝いていた
エネルギーの心配はいらない
省エネタイプの光だから
僕たちはそんな蛍の進歩を
誰も知らない
蛍は目が良い
悪かったらお尻が光るのはマズイ
頭が光らなければいけない
ヘッドライト見たく
暗がりを歩くの探検隊の
光はお尻からでなく頭...