雨音が
静かに心に溶けていく
白い部屋のほんのわずかな空間に
あなたの横顔が映る
あなたは黙って振り向いて私を見た
そして微笑んだ
私は少し小首をかしげた
もうすぐ行ってしまうのね
そしてあなたは
また遠くを見ている
窓の外の雨に煙る景色を
寂しげに
パラレル
私と決して交わることのない...
雨音が
静かに心に溶けていく
白い部屋のほんのわずかな空間に
あなたの横顔が映る
あなたは黙って振り向いて私を見た
そして微笑んだ
私は少し小首をかしげた
もうすぐ行ってしまうのね
そしてあなたは
また遠くを見ている
窓の外の雨に煙る景色を
寂しげに
パラレル
私と決して交わることのない...
六月に咲くつるバラの花が
深紅に青い空を染めていく
それはあなたの色だ
温かく優しく力強く
青空にいくつもの星のように
赤い花びらが舞う
たくさんの蝶の様に
いくつもいくつも舞う
まるで潮が満ちるように
青い空に波打っている
それは私が見つけた
あなたへの想いの色だ
風よ六月の風よ
...
つぶやき
愛が一つこぼれた
つぶやき
そして愛がまた一つこぼれた
足元にいくつもいくつも
欠片が溜まっていく
それは
あなたの嘘の数だけ
つぶやき
またそれはこぼれた
欠片を手のひらですくい上げた
一つ一つの輝きは濃淡の涙色
息を吹きかけると
一瞬に融けた
その先に
あなたの笑顔があっ...
ポッとした空間に
和む微笑みが良い
軽やかなBGM
数人の視線も笑っている
ワイングラスの中の深紅の液体にに
自分だけの凝縮された想いが融けた
なんて・・・昨日は高校の時の同窓会
受付を済ませてすぐに隣のクラスに捉まった
20分くらい雑談をしていて気付いた
自分のクラスは一番奥
席を移る...
オルゴールの優しい音色を
雨音が切り裂く
そんな強い雨音も
悲しげに響いているんだ
息もつかずに
想いを強く吐き出す
泣いてなんかいられないから
言葉になんか出来ないから
砕け散った感情が
空から降りそそぐ
私は見た
雨の後姿を
それでも両手を広げて
天をつかもうとしていた
何かがある...