実は京極夏彦氏は同じ高校の一つ後輩だった。わたしは漫研の幽霊部員だったけれど、そこで「凄い絵を描くやつがいる」と聞き、その絵を見せてもらった。
衝撃だった。水木しげる氏の絵にそっくりで水木氏の直筆と聞いても信じてしまうレベルの巧さ、精緻さ。それを描いたのが京極夏彦氏だった。
模写だとしても凄くて、絶...
実は京極夏彦氏は同じ高校の一つ後輩だった。わたしは漫研の幽霊部員だったけれど、そこで「凄い絵を描くやつがいる」と聞き、その絵を見せてもらった。
衝撃だった。水木しげる氏の絵にそっくりで水木氏の直筆と聞いても信じてしまうレベルの巧さ、精緻さ。それを描いたのが京極夏彦氏だった。
模写だとしても凄くて、絶...
残暑厳しい秋の夜長に読むのにぴったり。
住み込みで介護することになった、館の女主人は見るもおぞましい姿で…。
果たして彼女は生きているのか?屍なのか?
同僚の不可解な態度は何故か?
主人公とともに、恐れ慄きましょう。抜群のリーダビリティ。
後半わかった真相は気味悪さの中にちょっぴり哀し...
夫に先立たれ(親子ほど年の差があった)娘と二人心細く宮仕えをしたものの数日で実家に引きこもり。
しかも五か月間。それでも、解雇されたりしなかったのだから現代より超絶ホワイト。まあ、家柄も良かったし何より「源氏物語」の作者ということで超有名人だったからだな。
良くも悪くもこの日記、紫式部も欠点いっぱい...
ピエール・ルメートル著「僕が死んだあの森」
「あの子を殺すつもりなんて僕にはなかったのに」
ルメートルの職人技。冗長な形容詞が一つもない。これ見よがしな残虐殺戮シーンもない。しかし、読ませる。読むのを止められない。そしてラストの衝撃。ほぼ少年の目線から語られるこの物語。その死角になるのは&hell...
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