Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

いつかみた夢、父が…

亡父の夢を見た。すれ違いになる所、裸足でおいかけ抱きしめる。駅まで一緒にゆく。空を飛んでいる時、お金を落としてしまったと笑う。父と暮らしたいと思うが詩を書く場所がないなとも淋しく思う…。父は死の家に住んでいて、私はまだそこに行けないから。けれども想っていれば又逢いにきてくれる。

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いつかみた夢、煙

 いつかみた夢。日記から。
 ベランダから原っぱが見える。男や男の家族、親戚と後で別の場所で落ち合うことになっているのだが、それまでの時間ひとりでその部屋にいるらしい。ベランダに座ってなにかしている。詩をかいているのかもしれない。絵を描いているのかもしれない。そういうことだ。
 そのうち原...

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北斎の最後の句

「人魂で行く気散じや夏野原」。北斎辞世の句の軽やかさが、インクのシミのように拡がる。絶筆に近い《富士越龍》は、百歳過ぎ迄生き、絵を貫きたいと書いた彼と、人魂で遊ぶ彼を二重写しにみせる。富士に心残りのようにまきつく黒い雲と、その先頭を行く龍のどこか可笑しみ、そして崇高。

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ムスカリとまた今年も

公園の入口にスミレ? 紫の、いや、あれは殆ど野草と化しているムスカリだ。毎年、春になると小さな葡萄のようにつぶつぶとした花を咲かせる。そして毎年スミレだと一瞬間違えてしまうのだ。間違える度に去年のムスカリ、そして間違えた私とも再会して。

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コサギとの共有

川の岸辺の散歩道を自転車で走っていた。川のまん中あたり、向こうからコサギが飛んできた。自転車の私とすれ違う。速度が殆ど同じだった。交差する瞬間、なにかが共鳴したように思った。あるいは共有。振り返らずにそのまま進んだ。コサギはおそらく水辺に降りているだろう。

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