京都の石畳に雨が降る、霧雨が降る。番柄通りと名付けた裏通りを見下ろせる。二階の格子窓からも風にのって、雨は降りこむ。昔見た絵本の中に出ていた名前。子供たちの足音が響く、石畳のへりは踏んじゃいけない、踏んだら負けょ、あっぷっぷっー。
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
京都の石畳に雨が降る、霧雨が降る。番柄通りと名付けた裏通りを見下ろせる。二階の格子窓からも風にのって、雨は降りこむ。昔見た絵本の中に出ていた名前。子供たちの足音が響く、石畳のへりは踏んじゃいけない、踏んだら負けょ、あっぷっぷっー。
限りなく広がる霧雨の星空、思いをはせながらあの人の心をアルファベットで探す。
霧雨の道のどこかで出会ってきた人々、忘れがたく胸あふれあふれては忘れていく。
貝殻を拾った、貝殻がきれいだったから。それを持って帰って机の上に飾った、貝殻はずっとそこにあって、やがて私に忘れられた。そのように人を拾ってきても、人はそこにずっといないから、なかなか忘れ去られない。時には大いに被害を被ったりする。泣かされない恋なら覚悟もできない、覚悟のない恋は硝子のない窓だ。
夜天に満月、
惑星のひずみを感じるの夜は夜会服をまとって劇場にくりだそう。
夜会に向かう人は不思議な音につられて、
私は笛吹きのあとを追うように歩いて行く。
その人たちが手にしているのはバニラとチョコシロップのソーダ水。
やがて劇場へたどりついた、
庭園の噴水で月の光が戯れている。
「輪の中で踊って...
〇月✕日木曜日。
昨日のこと、
あの大きなカバ男・小さな白い枕を集めてる男に。
ちょいと面白いことを教えてもらった。
「もしあなたが何かを思い出したいのなら、
ライフでデルデル・シュガーをためしてみるといいょ」
ライフとはカルデラ村の名称なのだが、
デルデル・シュガーとはいかがなるものなのか。
私は...