燼心(じんしん) 触れなかった指が、
いちばん深く、
私を焼いた。 言葉にできぬ想いは、
閉じた喉の裏で
長いあいだ鈍く光りつづけた。 あの夜、
声にできたのは名前だけ。
それ以外は、
すべて、火の中に投げた。 灰になっても
なお温かったものが、
ひとつ、
胸の奥に眠っている。&...
燼心(じんしん) 触れなかった指が、
いちばん深く、
私を焼いた。 言葉にできぬ想いは、
閉じた喉の裏で
長いあいだ鈍く光りつづけた。 あの夜、
声にできたのは名前だけ。
それ以外は、
すべて、火の中に投げた。 灰になっても
なお温かったものが、
ひとつ、
胸の奥に眠っている。&...
灯の消えた部屋に、
まだ沈むぬくもりがあった。 灰皿には名もない白、
唇の紅が
水面にかすかにゆれている。 ひとこと、呼べば
振り返っただろうか。 煙だけが
その問いを、夜へ連れてゆく。 ,∧
, '"´...
週二の筋トレで、体が勝手に変わってきた件 週に2回、懸垂とラットプル、胸と足のマシン、上腕のやつを淡々と続けて1年。
気づけばTシャツがちょっとピチッとしてきて、背中に哀愁どころか威圧感が。 階段はもう怖くない。
洗車中、袖から出た上腕に自分で「おっ」と言った。誰も気づいてないけど。 筋トレって...
お仕事でとある文章を書いていると、キーボードの上を横切る猫。 誤字が生まれる。
でもふと読み返すと、その誤字のままの方が、どこか詩的だったりする。
「これは意図的か?」と尋ねると、椅子の背で尻を向けた。
——猫は時に、推敲を超える。 ...
ニコッとタウン──エントロピーの低い場所で いつからか、ネットの世界はノイズで満ちはじめた。
新着、通知、ランキング、話題、炎上、トレンド──次から次へと押し寄せる情報の波。
その中で、わたしの気持ちはどこかへ置いてきぼりになっていた。 でも、ニコッとタウンに入ると、空気が変わる。 ゆっくりとし...
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