星と闇と、終わりの物語。【3】
- カテゴリ： 自作小説
- 2012/11/03 17:00:53
Story1 - 2
冷静になろうとしてゆっくり熱い空気を吸い込むと、すっかり焼け爛れたのどに鉄の臭いと熱気が通り抜け、鼻腔と口内に広がった。しばつく目を閉じると、なんとかしてこの状況を切り抜けるために必要なまじないを引き出しから漁る。火には水を使えば良い。でも、さっき家で読んでいたあのまじな...
- いいね♪
- コメントを見る・書く（4）
-
小説日記。
未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。
星と闇と、終わりの物語。【2】
- カテゴリ： 自作小説
- 2012/10/31 22:38:26
Story1
――走って、走って、走った。
「ッはぁ、はぁッ、はぁッ、はぁッ！」
もつれる脚を必死に動かして、走った。煌めく小川は蒸発し、黒炭と化した草原は、進むごとに火の粉の残滓を散らした。濃くなっていく黒煙を吸い込まないように袖で口許を押さえても、やはり少しは吸ってしまって、チリチリと焼け...
- いいね♪
- コメントを見る・書く（4）
-
