呪縛の家その17 加奈子21才~姉との対決(2)
- カテゴリ: 日記
- 2012/06/03 13:29:04
加奈子は、結婚した舞子からの電話もメールもまったくとらなくなった。
「誰もいらない」
加奈子は家に話しかけた。すべてを見てきた家は黙って加奈子を包み込んだ。
赤いペンキの中に横たわるとなぜか心が落ち着いた。家と一体化する感覚が心地良かった。
さらに家と繋がりたくなると、赤いペンキをネットで購入しては...
しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください
加奈子は、結婚した舞子からの電話もメールもまったくとらなくなった。
「誰もいらない」
加奈子は家に話しかけた。すべてを見てきた家は黙って加奈子を包み込んだ。
赤いペンキの中に横たわるとなぜか心が落ち着いた。家と一体化する感覚が心地良かった。
さらに家と繋がりたくなると、赤いペンキをネットで購入しては...
お友達がエンジェルガール着用しているのを
見て、私も久しぶりに着てみました^^。
祖母の死後、加奈子は家に引きこもることが多くなった。最低限、大学に通い卒業。
しかし。加奈子は教授が強く推薦するからという案件にも首を縦に振らずに、無職で完全に引きこもって社会と断絶した。
社会なんて私を裏切ってばかりいる、加奈子は思う。精神的な虐待を受けている姉妹を社会は助けてはくれなかった。そ...
インターフォンが木戸孝介の来訪を告げた。イソイソと舞子が玄関に向かっていった。すぐに男と舞子の会話が近づいて来た。
「急に雷と豪雨で、驚いた」
「でも無事着いて安心したわ」
ごく当たり前の会話が、加奈子には、夢の中でさまよってる中でどこからともなくきこえてくる「音」のような感じで、現実感がまるでなか...
その日も雷と豪雨だった。何かが変わるときは必ず雷と激しい雨になるー加奈子は小さくため息をついた。
前日、姉の口から出た言葉に加奈子はショックを受けていた。
「お付き合いしている人がいるの。結婚しようと思っているから、明日、加奈子に会わせたいんだ」
「結婚?結婚って、それって…お姉ちゃん...