2012.2.13.雨足と水面
- カテゴリ: 日記
- 2012/02/14 06:07:09
小さな輪が幾つも浮かぶ
受ける度に広がって
ぶつかっては消える
足を止めた窓際
ああ雨だと気付く
窓を横切る先の
水溜りの面
冷気の満ちる街に
静かに湛えながら
時の移ろいを
眺める瞳を
そっと掃って
足音を残しゆく
小さな輪が幾つも浮かぶ
受ける度に広がって
ぶつかっては消える
足を止めた窓際
ああ雨だと気付く
窓を横切る先の
水溜りの面
冷気の満ちる街に
静かに湛えながら
時の移ろいを
眺める瞳を
そっと掃って
足音を残しゆく
差し込んだ光は
瞬く間に雲の向こう
夜明けを告げた朝日と
しばしの別れ
街は動き出しているけれど
どこか静かに感じられる
冷たい風が
そっと雲を流した
青い空が広がって
風景は一変
穏やかなざわめきが
陽だまりに集まった
光に気付く
耳を傾ける
彼方は赤く
鳥は告げる
夜明けの音
帳を開けて
待ちわびて
瞳を向けて
迎え入れる
夜の終わり
人ごみを抜けると
バスがやってきた
時間を間違えたかと
慌てて駆け出せば
只今遅れておりますと
謝罪のアナウンス
偶然のタイミングの
一つ前のバスで
呼吸を整えると
ようやく目に映る景色
慌しさの中で
ほっと一息つけば
絡まっていた頭が
そっとほどけていく
引き締まるような
冷気の朝
青白い世界に
今日の一歩踏み出す
外に出掛ければ
足跡一つ無い
そこは一面の
均一な銀の絨毯
損なわないように
端へと踏み入って
表の色合いを
柔らかな朝日と楽しむ
ざくざくと
足元の氷が笑う