フェイトブレイカー! 第一章4
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/10/06 12:48:50
【調停者】ライブラとの面会を終え、アロウは賢者の学院を後にした。
ふと空を見上げると、もう日は暮れ始めている。
「さて。行くとするか」
アロウは、ライブラから渡された地図を手に、件の幽霊屋敷へと足を運んだ。
「幽霊屋敷と呼ばれてる割には貧相な外見だな」
町外れにあるその館は、アロウの言うとおりだった...
ニコッとタウンにあるキラキラを何処で手に入れたかの(ほぼ毎日)報告。あと、ニコッと関連の話をいくつか。
【調停者】ライブラとの面会を終え、アロウは賢者の学院を後にした。
ふと空を見上げると、もう日は暮れ始めている。
「さて。行くとするか」
アロウは、ライブラから渡された地図を手に、件の幽霊屋敷へと足を運んだ。
「幽霊屋敷と呼ばれてる割には貧相な外見だな」
町外れにあるその館は、アロウの言うとおりだった...
「もう少し質問を続ける」
ライブラが日記をめくりながらそう言った。
「まだ君には人間以上の能力があるようだが…まずは爪と翼だ」
「…こう、ですか?」
彼の質問に対し、事も無げにアロウは爪を伸ばし、背から翼を生やした。
「!?」
「もっとも、爪は鎌を握る邪魔になりますし、翼...
賢者の学院。
確か師匠はこの三つの塔をそう言っていた事がある。
ようやく目的地に辿り着いたアロウは、感慨深げにその塔を見上げていた。
目測から15階建てくらいのその塔は、
町中で見かけた王城や神殿などよりも存在感を放っている。
やがてアロウは意を決し、一番近い塔の入り口へと足を運んだ。先程の町での...
爽やかな秋風が辺りを吹き通った。
“賢者の国”とも呼ばれるイルミナへと向かう隊商の者達にとって、
その風は、歩き通しの一行にとって一服の清涼剤でもあった。
そんな中、最後尾を歩く一人の少年が問うた。
「誰か教えてくれ。あとどれぐらいでイルミナに着く?」
「…そう...
-そして。陽暦1205年9月20日その夜、アロウは塔の屋上に出て、満月の夜空を見上げていた。
月やその周りで輝く星々。
“吸血衝動”が湧き上がる危険はあるものの、
アロウはその光景が大好きなのだ。
幸い、今日はそれは湧き上がる気配はない。
「-綺麗だな。夜空の星々も、満月も」...
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