以前書いた物語 いんこな日々-第8章-(後編)
- カテゴリ: 小説/詩
- 2009/11/10 00:16:26
8章 夜中の頬ずり(後編)
飼い主は 私に頬ずりしながらしゃべっていたから 私がうなだれているのに気がついて
「いっしょに悲しんでくれるなんて 優しいね」
と勘違いされたので ますます身が縮む思いにかられて
「きゅ~~」
と身をよじったのが それがまた彼女の心にぐっときたようで。
「りょうちゃんが...
しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください
8章 夜中の頬ずり(後編)
飼い主は 私に頬ずりしながらしゃべっていたから 私がうなだれているのに気がついて
「いっしょに悲しんでくれるなんて 優しいね」
と勘違いされたので ますます身が縮む思いにかられて
「きゅ~~」
と身をよじったのが それがまた彼女の心にぐっときたようで。
「りょうちゃんが...
8章 夜中の頬ずり(前編)ある日。いつまでたっても部屋の電気が点かなかった。他のいんこにとっては まっくらな部屋ん中では寝るしかない、って感じで グーグー眠っておる気配だが 私は元人間であるから 飼い主のことが だんだん心配になってきた。
隣のいんこ達のように脳天気に寝てられない こういう時って 根...
7章 記憶と恨みと復讐と
いんこなってから思うことは 時間の流れがとても早いということだ。
セキセイの寿命は 十年とも二十年とも言われているけれど、平均年齢が七十とか八十なんていう人間から比較すればはるかに 数倍駆け足で一生を過ごすのだ。
飼い主は朝出かけて夜帰ってきて 半日ぶりのつもりなんだろうが...
6章 人間だった頃のこと(後編)
手荷物をまとめて 街に出て来た。
「そっか 今日 クリスマス・イブなのか」
深夜バスの発車まで時間 街の中をぶらついた。クリスマス用に飾りつけたイルミネーションが光輝く街の中 たった一人で歩き回る自分が 寂しかった。こんなかっこ悪い姿で 故郷に帰るんだ、と思うとます...
6章 人間だった頃のこと
半額になったクリスマスケーキを見つけて つい買ってしまった。これ 明日までバスの中で腐らないかな?ショウウインドウに ケーキをぶら下げ ショルダーバックを背負った自分の姿が映ってるのが あまりにもかっこ悪くてがっくりしてしまう。
一人暮しに もうちょい憧れがあったけれど 現...