私を愛した鶏
- カテゴリ:ペット/動物
- 2009/01/06 23:11:45
小学校1年生のとき、私は初めて鶏に出会ったのだった。
まだ家もまばらな住宅街に住んでいたときのこと。
小学校1年生の夏休み、私は家にはご飯を食べに戻るだけで、虫取りに明け暮れていた。
そんなある日、同じ丁目ではあるけれど、行ったことのない奥まったエリアにまで足をのばしたのだった。
トノサマバッタを採集していたとき、空き地の隣りに、小ぶりの鶏(ハトよりすこし大きい)がたくさん庭にいる家を発見してしまった。
白いの、黒いの、ごまだら模様、金茶色の首に複雑な模様のあるもの・・・・・
すごい。見たこともないような色柄の鶏がいっぱい。
フェンス越しに羨望のマナザシで眺めていたら、初老のご婦人が声をかけてくださった。
「見たい?どうぞ。裏から入ってらっしゃい」
やったああああああ!!!!
即そのお宅の門までダッシュ。庭に入れていただいた。
わくわくすることに、どの鶏もおとなしく、なんと抱っこさせてくれるのだ!
「欲しかったら上げますよ、おうちで飼っていいって言われたら」
その日のうちに、両親から許可をもらい、3羽頂いて帰ったのであった。
このときから、長いことウチには入れ替わり立ち代り、数年前まで鶏が常駐するようになったのだった。
初期の3羽は初めて飼うならおとなしい方がいいだろうと、初老の雌鳥をくださったので、数年で寿命でお亡くなりになった。
その3羽が天に召される前に、妹ともくろんで、70円のヒヨコをテキヤで購入。ピー太郎と名づけた。
いまはもうそういうことはなくなったけれど、かつてはよく通学路で水あめやアイスクリーム(まだ冷凍冷蔵庫は登場していなかった)、ヒヨコなどが売られていたのである。
鶏のエサは拙宅の方では飼っていたうちが多かったのか、なぜか普通に米屋などで売られていたのだった。
あとは日々の虫取りのエモノ、野菜類、庭の雑草、人の食べ物も鶏には制限がないので、おやつの残りや、ハム、ウインナーなども鶏の口に入る。
これがどんどん育って、なかなか栄養状態が良かったのか、直立すると70センチあまり、体重7キロ、つやつや真っ白、金色の目もワシのごとき、ガタイも立派な白色レグホンのオスに成長したのが半年後のことであった。
卵用の鶏は、雌雄を問わず性質が荒い。非常に喧嘩っ早く、テリトリー意識も強い。
鶏の攻撃は、首の毛を日輪のように広げ、猛ダッシュの後飛び上がって両足をそろえて蹴りを入れるのが基本技である。
購入した当時小2の妹は、奴に即座に飛び蹴りを食らって、敗退。
小4だった私は、奴と対峙した。
ガンの飛ばしあいから、奴は助走、私の目前で飛び上がった。
その瞬間、奴を空中キャッチ。
がしっと抱きとめる。
鶏は、抱っこされると即座におとなしくなってしまうのだ。
2回ほど私にアタックし、2回とも抱きとめられた後、ピー太郎は私をボスとして認めた。
他の家族には満遍なく攻撃を仕掛けていたが。
意外かもしれないが、鶏もアタマなどを撫でてもらったりするのは嫌いではない。
学校から帰ってくると、好きな食べ物を与えたり、撫でてやったりしていたので、ピー太郎は私にべったりになった。ただ、抱っこは重いので、なかなか大変であった。
ピー太郎は私をボスと認めて以降、学校に行く時は、門の外までお見送り。
帰宅するころになると、家の前の道路に、仁王立ちしてお出迎えしているのである。
鶏というのは実は結構しつけが効く。
ここに入ってはいけない、と教えれば入らないし、呼べばやってくる。
家族の顔も覚えるし、奴なりに尊敬する順番もある。
世間で言われているほど、おバカではないのだ。
このピー太郎は8年ほど生きて、私が中学生のとき脳梗塞と思しき病で落鳥した。
今でも彼の雄姿は私の脳裏に焼きついている。
コメントありがとうございます。
紙芝居ですか~最近またリバイバルがあるみたいですね。
虫は取りまくりましたヨw
テキヤのヒヨコは可愛いんですけど、大きくなると時は作るし大変だから、親からすると頭が痛かったでしょうね。
売られているヒヨコは卵用の雌雄鑑別で撥ねられたオスばっかりなんですが、扱いが粗雑だから、弱ってる子も多かったですね。しっかり選んだので、ガッツリ成長しましたw
鴉さんのところのブログでお見かけして、突然訪問してしまいました~^^;
すごく懐かしく読ませていただきました!
わたしは幼少期、下町の河川近くで生まれ育ちました(といっても東京ではありません。城下町があったので)。
川もあの頃はきれいで(失礼、ずいぶん大人なもので;)泳げたりもしましたし、遊びはほとんど外。
お気に入りの遊びの一つが、小学校うらの田んぼでバッタやイナゴをとったりすることでした。
近くの公園には、紙芝居のおじさんが定期的に来てくれて、みずあめを割りばしですくったものを、
ぐるぐるこねて食べるのが、もう極上の楽しみでした(ホントにいつの時代やらw)。
そして、小学校一年生のある夏、学校の門の前で人だかりができていました。
そう。やっぱり同じヒヨコ売りのテキヤさんがいたのです。
黄色いふわふわの綿毛をいっぱいまき散らしながら、ちょこちょこ歩く姿に目が♥にならない訳はないですよね。
非常時のためにと親が持たせた100円玉を、散々迷ったあげく、テキヤのおじちゃんに渡して、
意気揚々と家に帰ったのです。
そのあとは。。。
残念ながら、同居していた祖父母にこっぴどく叱られまして(笑、
泣く泣く動物好きなお家の友だちのところに引き取ってもらいました。
フランカーさんのお家では、ちゃんと飼えて成長を見守ることが出来て、本当に良かったですね^^
子分にできたところが、すごいですwww
うわぁ~~~懐かしいといえ、初めての書き込みで、長々と失礼しました><
思い出を辿れるブログを、有難うございました。
鶏だけでなく、鳥使いかもww
知らない鳥にもなつかれますww
鶏のお尻良いですよね~~~wwふわふわww
ウチは長いことペットといえば鶏でしたね~。
通算で7羽くらい飼いました。
テキヤのヒヨコも、元気な子を選べば育ちますよん。
>りんりんHRさん
鶏って案外良く慣れるんですよ~~
子供のときから生き物好き~だったんですよ。
近所の人から「虫愛ずる」と呼ばれてましたw
すごい。鶏、見直しちゃった~!
そして、フランカーさん、もっとすごい~(≧▼≦)
ガンの飛ばしあいからの表現には、息を呑みました~。
小学生にして、鶏のボス! かっこいい~\(^o^)/
てきやのヒヨコは弱いのが多いのですぐ死ぬときいたことがありましたが、生きるときは生きるのですね☆
やっぱり子供のとき、我慢するとか、生き物に接するって言うのは大事ですね。
あと、きっちり大人に叱られるのも。
いまのままだと先行きどうなのかは・・・・・・あまり想像したくないかも。
ヤフーの書き込みかっ?!
僕はギリギリの世代だと認識しています^^(1972生まれ)
先生に殴られ、外で暴れまわり、知らない大人にもよく叱られました。
これから世の中どうなっていくのでしょうね^^;
(酔っ払い?!)
コメントありがとうございます。
そうですね、いろいろ飼っていますけれど、みんな個性があってそれぞれですよ。
>ふらびおさん
ライチって、可愛い名前だったんですね~ウチとは大違いだわ。
お母さんについていってしまったんですね~
ううう。(T^T)そっちの方が泣けてきちゃう。
>ナイトハルトさん
順位制もちゃんとしたルールありますし、社会生活タイプの鳥は犬に似ていますよ。
権勢症候群もありますw
やはり怖がったら負けなところも、犬と同じかも。
7キロ飛び蹴りは、ネコも寄り付きません。
大人でも華奢な人だとよろけますよww
>ベンさん
そうですね~、魚は切り身やヒラキで泳いでいるとか思っている子もいるそうで。
食肉用や卵用の鶏なんかは、確かに工場生産に近い感じになってしまっていますね。
おっしゃるとおり、子供のころから生き物の生老病死を見ていくのは、とても大事なことだと思います。
例えば野菜でもいいと思うんです。
お褒め頂きありがとうございます^^照れちゃうなあw
その中で、生老病死を知り、他者(他人)の痛みを知り、そして食べる物への慈しみを覚えました。
今の若い世代は、食べる物に元々命があったということが忘れられています。
人によっては工場製品のように思っている方もいます。(ある意味合っているとこがありますが....)
そんなことを思い出させる名文です。さすがフランカーさん。
とび蹴り食らわされてもめげずに接するのが
ボスとしての第一歩なのですね。
でも、体重7キロの鶏から蹴られたらダメージ大きそう(汗)
さすがフランカーさんですな^^
思い出のペット、僕にとっては猫のライチですかな^^
僕が家を出てからも家族だったライチ。
しかし4年前、母が逝ったのと同時にいなくなりました。
ついて行ったのかなと振り返ります。
しかし母の生前に撮った家族写真には僕が抱いて一緒に写っています☆
やはり、どんな動物にも心があるのですね♪
オカメの羽毛ならありまっせww
>シャバダバダーさん
カラスも買ったら可愛いでしょうねえ。
めちゃくちゃ頭がいいし、言葉も覚えるらしいので・・・・・欲しい鳥の一つだったりw
>KOMBOROIさん
あらら、ありがとうございます^^
>紅姐さん
くうぅうう~~~~そっちの方が泣ける(T^T)
うわあああ~~~ん。
>pikkoさん
しつけはその子の性格にあわせて対応しています。
だから大体今まで問題なかったかなあ。ワンコは特にしつけ大事ですしね。
ヒヨコを買うとき、箱から飛び出してくるような子は、強いので大体成長しますね。
無論そういう子をチョイスしたんですが。
>鴉さん
せっかくだから、畑の除草駆虫用にいかがですかw
>るきちゃ
実はワンコダメなんですよ~~
にゃんこもw
あまり触れないのwだけど両者に好かれまくるwww
爬虫類と虫は平気なんだけどww
>Rinさん
学校の鶏もハクショクレグホンが多かったですからね~。
あれは凶暴だから、追いかけられてダメになった人は多々いるんじゃないかなあ。
学校でもトビ蹴り雌鳥をキャッチしたことがありますよwww
いや~良い話でビックリです。
鶏ってすごい怖い印象なのだけど・・・
と言うのも小学生の頃、学校で鶏や兎などを飼っていて
あたしは、飼育係になった時があって、
その時ね、鶏に追いかけられたんですよ^^;
幸いキック攻撃を浴びる事は免れましたが。
って思い出があるので、鶏怖いんです。
でも、きちんと向き合うと、鶏とも交流出来るんですね。
ほんとに良い話だ。
次作、楽しみにしております。
なんか本とか出せそうなくらぃだよw
なんか、動物と意思の疎通ができるような感覚って
言葉はしゃべれなくてもいいものだよね
愛情が伝わってくる♪
るきなんて犬みたら逃げてる
ダメだなぁ~><;
さすがです!!
犬でも手こずる私って・・・(涙)
今はなにも飼っていませんが、いつか、犬か猫がほしいなぁと思ってます。
犬も犬種によっては、なかなか躾が効かない子もいますから、
鶏も同じようなものかと思いますね。
きっと、種によると思います。
しかし、ひよこから最後まで面倒をみれたのは幸せでしたね。
よく、途中で(大きくならず)亡くなってしまうと聞いていましたよ・・・。
その後、犬が来ることになり共存出来ず、籠の中の生活にさせてしまった。
小学6年の時に亡くなったが、その前夜に彼女が遠くへ羽ばたいていく夢をみました。
犬に構いっきりで、放置がちだったのに ちゃんと挨拶に来てくれたんだと涙しました。
感動し、なみだがでました。ホントに(笑)。
カラスも頭がよかった。。
僕の脳裏に焼きついてる。。
うちのばかハムスターに羽を煎じて飲ませたい。
くちばしは、サブ武器ですねw
噛み付いてひねるとかww痛いっすヨw
ハリネズミ飼っていたんですか@@またレアな生き物を・・・
仲良しの鶏はまだいるんで、第二回も書きますw
>ARKさん
小4でも、自分が動物なのか人なのかって言う子供でしたからねww
鶏はかなり賢いです。次回はそっちのお話をばw
金魚もご飯をくれる人は、ちゃんと認識できますね。
触れないのが残念かな。
そして、鶏さんも賢いのですねぇ・・・気性が荒いのは聞いたことありましたが、しつけができるなんて初耳です!!
誰だ3歩歩けば忘れるとか言った人は!?
ペットは金魚とメダカくらいしか飼ったこと無いので、スキンシップがとれるのが羨ましいです♪
うちのハリネズミは最後の最後までなつかなかったからなぁwその点では、非常にうらやましい話^^
フランカーさんの青春時代と共に成長した仲間と呼べる存在かもしれないね^^
きっと今でもボスの事は、見守っていてくれてると思うよ^^