Nicotto Town



セントアンナの奇跡

今年38作目の映画舘鑑賞。

第二次世界大戦中のイタリアで起きた実話を基にした同名小説の映画化。スパイク・リー監督。

登場人物が全員英語をしゃべったり、ドイツ将校はかっこいいけどイギリス人の仮装にしか見えないとか、
そいうエンターテインメント的なことは起りませんが、感動のエンターテインメント映画でした。

人種の偏見とイタリアで実際にあった戦争による虐殺が描かれていて、
観ていてとても辛くて泣きそうになってしまうシーンも多かったのですが、けっして深刻になりすぎません。
サスペン展開に引き込まれてぐいぐい進んで、最後はお約束の感動で締めくくられ、余韻もさわやかです。
感動~♪
ま、いかっと思ってしまいますが、辛い事実から目をそらされりごまかされた気分もしません。

説明的なセリフはほとんどないのに、言語の違いや社会背景の違いといったものが丁寧に描きこまれています。
偏りを感じないリアルさの上にエンターテインメント的な演出がうまく重なっていて、軽さはありません。
狂言回しというには中途半端なマヌケな印象の新聞記者の登場がちょっとじゃまに感じましたが、
映画全体のバラスとしてはたぶんあれでよかったのかなと思います。

観応えのある映画でした。
またいつかじっく観たいと思います。

全国ロードショーではなかったのが不思議です。
いつのまにか上映されていて、もう少しで気が付かないところでした。気が付いてよかった。

★★★★【MIRACLE AT ST. ANNA】2008アメリカ・イタリア




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