星を盗む男 (中)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/11/28 18:25:16
(次弾を撃たれる前に体制を整える)
残った左手で、業物を拾おうと試みる、
だが、すぐさま動きを止めた。
「カチリ」
頭のすぐ上でリボルバーの撃鉄が起きる音がしたからだ。
(いつの間に、こんなに距離を詰められた?)
ゆっくりと、見上げると。口角の上がった口がゆっくりと開くのが見えた。
「まだ、やり合おうって心意気は買うけどさ…あんたもう、負けてるんだよ」
男は銃口をこちらに向けたまま、さらに声を続けた。
「大丈夫かい?お嬢さん」
「ええ」
女は男の手を借りてノロノロと起き上がった。
致命傷はおろか、大したダメージも与えていない。
すぐに、復活するのは明白、となれば2対1という形勢は、極めて悪い。
加えてコチラは負傷をしている。
どう計算しても、勝てる道筋など無さそうだった。
(なにが、今日のヤギ座の運勢は1位だよ…)
出掛けに、ロビーでちらりと見た、アナウサーの笑顔が脳裏を掠めた。
生きて帰れたら、テレビ局にクレームでも入れてやろうか、などと考えていると、2人は動き出した。
「そのまま、そいつを押さえていて」
そういい残すと、女は工房へと消えていった。
しばらくして、再び姿を現した女の手には、あのスーツケースが握られていた。
女は男に対して、手のひらを下に向け、上下に小刻みに動かし。
そのままそのままというジェスチャーをしてみせ、倉庫を出て行こうとした。
「おい、逃がす気か?あっちが悪者だぜ!」
男に声を掛けてみたが
「いいねぇ、いかにも悪者がいいそうなセリフだ」
とまるで相手にしない。
だが、トンという何かに飛び乗る音と続くエンジン音に、男の顔色も変わった。
2人して倉庫の出口に駆け寄ると。女はモーターボートを出発させる所だった。
ご丁寧に、スーツケースを開け、札束を見せながら…。
「ありがとう、お間抜けな正義の味方さん」
そう、言うかのごとく片手をあげるとボートは街灯の照射範囲を越え闇に飲み込まれていった。
音だけとなった水面から、意識を引き上げると、男と俺は顔を見合わせ、同時につぶやいた。
「女って怖いね…」
しばらく見つめ合った後、男に問いかけてみた。
「とりあえず、戦う理由は無くなったわけだが、まだやるか?」
「そりゃ、おわりでしょ。今あんたをぶちのめすことにな~んの価値もないもん」
「価値ねぇ…」
(そういえば)
先ほど引っかかるものを感じた工房に引き返した。
「おいおい、どうしたんだ?」
男も、後ろから追いかけてきた。
「なあ、ここ変だとおもわないか?」
「ん~そうだな。『星を見上げる少女』ばっかりあるな」
「そうだ ローズ・F・キャラウェイの『星を見上げる少女』の贋作だらけだ」
「ローゼンファイルでも眠っているのかね?」
「そのまさかが、ありそうだぜ」
辺りを捜索しながら、男に話しかけてみる。
「なあ『星を見上げる少女』の真作って何枚あるか知ってるか?」
男は馬鹿にしたように言った。
「真作が1枚以外のわけないだろ」
「それがさ、3枚なんだよ、ルーブルに1枚 メトロポリタンに1枚 そして東京に1枚」
「へ?おいおいどういうことだよ? 盗まれたのは1枚で戻ってきたら3枚になってってことか?」
「単純に言ったら、そうなるな、だが3つとも贋作じゃないだろうかって思っている『ヴァルハラ』のな」
「真作と区別が付かない贋作…どういうことだ?」
「つまり『ヴァルハラ』は真作を持っているんじゃないか?」
「まさか、この中のどれかが…。」
「その可能性は大いにあるとおもわないかね、ワトソン君」
「アハハ俄然、やる気が出てきちゃったなぁ~ボクはぁ~」
頭は悪そうだが、そんなに悪い奴でもないらしい。
「おいおい、これは…」
30分も経つと、男は根を上げ始めた。
それもしかたの無いことかもしれない。
ざっと見て20枚はあるだろうか?
素人目には、違いなど見当たらない
寸分違わぬ、『星を見上げる少女』の群れ…
それを前に座り込む男2人、ずいぶんとシュールな絵だ。
男が不意に口を開く
「なあ、なんで、星を見てるはずなのに青空なんだ?、見えるはず無いじゃないか」
「ああ、それは…」
説明しかけて、ふと止まる。
そして、次に業物の鍔をじっと見つめた。
「おい、ちょっとそれ借りるぞ」
俺は、男の手からライトをひったくると、全ての絵に丹念に当てていった。
「おいおい、何やってるんだよ」
男は、呆れるように手のひらを上に向け、オーバーなリアクションをして見せた。
「少し、黙っていろよ、300年前のメッセージを読み取っているんだからさ」
「何?お前まさか?」
「辿り着いたぜ、ローゼンファイルにさ」
とりあえず、何度も読んでみてw用語集をよまないとちょっとわかりにくいかも
やっぱり修行が足りないな、もっとがんばります。
この人たち何やってるの?(´・ω・`)
ハードボイルド一辺倒じゃなく、ときには笑えるところもあったほうがいいよね。
の部分が一瞬笑えた
今から続き読みます!!
次、楽しみにしていてください~♪
意外な結末だとおもいますよw
そうそう、案外余裕がある奴なんです。コイツはw
次で、終わりですが、どうぞ最後も楽しみにしていてください。
女は怖いですねーーw なんていったらみんなに怒られそうですがw
続き、楽しみにしててくださいね。
次は仕上がってますwあとは微調整のみですから、すぐに出せると思います。
しばらく お待ちくださいね~。
理由は、入れようか入れないか考え中ですw文字数の関係で謎解きはすべてカットするかもw
結末は、スッキリしたものになるはずですw
実は、名前が決まっているけど、公開は絶対しないというこの2人w
声優大好きな鞠さんだったら、どんなキャスティングでしょうか?聞いてみたいですね。
続きは、ほとんど完成しています。あとはどうでもいい説明を入れようか省こうか考えてます。
SSの割に、長くなってすみません~。つぎで終わらせます!(たぶん
でも逃げられちゃったね。
後半部分の用語解説も一緒に読みました。
次の展開が楽しみです。
女は怖いってかぁwww吹いちゃったじゃんかぁwwww
早く次いっちゃってくださいぃぃぃ(。-人-。)オネガイー
どうして辿り着いたの~??
次早くよませて~~~^^
謎の男のキャラ、かなり好きだわ♫
どうかしたら主人公よりもwww
複雑に絡み合った話って好きです^^
話の広がり方が凄いです^^v