サルマタケ
- カテゴリ:マンガ
- 2009/11/22 21:59:04
思い出に残るマンガと問われて、ふと思い返してみたら、なぜか思い出さなかった。
なんだろな。
汚い大人をたくさん見るうちに、子供の頃に憧れたものの多くが、本当は汚いものだったんだと感じるようになった。
だから、マンガの記憶も思い出さなくなったのだろうか。
そんな中で、今でも好きだと感じるマンガをひとつ、思い出した。
松本零士の「男おいどん」
僕の中にある「マンガ」というのは、この「男おいどん」のことだ。
四畳半の安アパートに暮らす貧乏な浪人生が、何をやってもうまくいかないなかで、生活に悪戦苦闘するマンガ。
落ち着いて考えてみると、かなり悲惨な生活で、絶望的にさえ思える。それなのに、このマンガは明るく楽しかった。
ただ一点。
今でも僕にはうまく飲み込めない。
このマンガの最終回。
主人公の男は、部屋の掃除をして、元気にアパートを出てゆく。
まるで、ようやく見つけたアルバイトに行くように、玄関を出た。
でも、帰ってこない。
帰らないまま、物語は終わってしまった。
この男はどこへ行ったのだろうか。
帰ってくる気持ちはないのだろうか。
三十年も前に読んだマンガを、
僕はいまだに飲み込めずにいる。
押入れに溜め込んでる洗っていないサルマタに
キノコが生えちゃっているアレですね。
あの時代は4畳半の時代だったんですよね・・・
浪人生や学生は貧乏が当たり前の時代・・・
なんとなくしか覚えていないけど、懐かしいなぁ