Nicotto Town



壁の中のオオカミ

32冊目の洋書

"The Wolves in the Walls" text by Neil Gaiman, illustrations by Dave McKean

コララインと同じコンビ、ニール・ゲイマンとデイヴ・マッキーンの子供のための絵本。
でも、絵本だけど、文字も含めてアート作品のよう。物語と文字と絵が一体になっています。
マッキーンの絵は、かわいいとか親しみがあるとか見て心地が良いという路線からはかけ離れていて、
けっして好みの絵柄ではない(どちらかというと嫌かも)のに、何故かとても引き込まれます。
コララインが面白かったのでいきおい購入してしまったのだけど、買ってよかったです。

家の壁の中から聞こえる音を聞いたルーシーは、壁の中にオオカミがいると主張するのだけれど、
お父さんもお母さんも弟も、ちっとも信じてくれません。
そして、ついにある晩、壁の中からオオカミ達が…。
ルーシーは、パニックを起こす家族をよそに、勇敢に賢明にオオカミたちに立ち向かいます。

オオカミたちが飛び出てくるシーンはものすごい迫力です。
壁の中から聞こえる音は幼いころに感じた漠然とした不安や恐怖の象徴のような感じもします。
現代アートな絵だけれど、お話はやっぱりおとぎばなし的な王道で子供のための絵本です。
自分の恐怖に立ち向かうということや、家族や自分のたいせつなもののために自分は何ができるのかを
意識するきっかけになる良書だと思います。
ナンセンスだし、ちょっと皮肉な結末ですが。

レクサイル指数はL500。総語数2001語。

日本版は出ていないみたいです?
日本語の文字が入ったらすごく嫌かも…。

ニール・ゲイマン公式サイト → http://www.neilgaiman.com/
デイヴ・マッキーン公式サイト → http://www.mckean-art.co.uk/




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