Nicotto Town



コラライン

31冊目の洋書

”Coraline”by Neil Gaiman

イギリス(現在はアメリカ在中)の作家ニール・ゲイマンの児童書。
2009年に同名でストップモーション・アニメーション映画化されています。
映画装丁のものもあるのですが、黒地に銀文字のシンプルな装丁のペーパーバックを購入しました。
勝手に挿画無しだと思い込んでページをめくったら、
Dave McKean(デイヴ・マッキーン)のブキミなイラストが入っていました…。

設定は現代で、ほんとうに子供向け?と思うぞっとする描写はあっても、おとぎばなし的な児童書で、
正統派といってもいいのではないかと思います。
普通の女の子がもうひとつの世界へ行って戻ってきて、ちょっぴり成長する物語です。
ゲイマン版不思議の国のアリスといった雰囲気も楽しめます。

大きな古い屋敷のフラット(アパート)に両親と引っ越して来たコララインは、
悪い子ではないけれどとくに良い子でもなくて、どちらかというとめぐまれた家庭状況にいるのに、
思い通りにはならない日常の不満と退屈の中にいる普通の女の子。
なんだか妙な隣人達は、コララインの名前を毎回間違えるし、
自宅で仕事をしている両親は、家にいてもなかなかコララインをかまってくれません。
そして、屋敷の探索をはじめた好奇心旺盛なコララインは、21の窓と13の扉と、
開くとブロックの壁があるだけの何処にも通じていない14番めの扉を見つけます。
ある日コララインがその扉を開けると…

もしかしたら、すべてはコララインの空想の中だけの出来事だったのかもしれないし、
本当に何処にも通じていない扉があって、もうひとつの世界への通路があるのかもしれないし、
昨日と同じ世界が今日は違って感じるかもしれないし、そんな物語です。
日本語版を読んで、同じ感想を持つかどうかはわかりません。

「コラライン」の前に読んでいる「デルトラ・クエスト」よりも方が読みやすく感じたのは、
年齢差をものともせずに、コララインとのシンクロ率が高かったからかもしれません。
頭の中に物語りはあるけれど、実際は、わかっていない文章だらけだし、
読むのにとても時間がかかっています。

巻末に、著者と著作の紹介等があるんですが、読める気がしなくて手を付けていません。
QAの一番最初にあったコララインという名前は著者の間違いからというところだけは読みました。
コラライン(Coraline)とキャロライン(Caroline)

デルトラ・クエスト 第1話 沈黙の森 (L690) 総語数27000語、対象年齢8-12歳
コラライン (L740) 総語数30000語、対象年齢8歳以上

日本版。角川書店「コララインとボタンの魔女」金原瑞人・中村浩美訳




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