ENTP彼を忘れたい(11)
- カテゴリ:恋愛
- 2026/10/05 21:04:15
この日、主たちは三軒はしご酒をしました。
彼のおすすめの飲み屋、お洒落なクラフトビールのお店、
もう少し飲みたくて雑な居酒屋へ。
主はENTP彼のお店のチョイスが好きで、彼のセンスがとにかく好きで、主の好みも分かった上で連れて行ってくれる彼の思いやりにドキドキして、彼と一緒にお酒を飲みながら語り合う時間そのものに、主は達成感と生きがいを感じていました。
大袈裟かもしれないけれど、そのくらい主の中でENTP彼と過ごす時間は価値のあるものでした。
その後も当たり前に一緒に過ごし、ただひたすらに主たちは話をしました。
お互いに遠回しに、いいと思っているという事を伝え合うもどかしい時間でもありました。
一緒にいて居心地がいいという事は、お互いに遠回しではなくまっすぐに伝え合いました。
その後も会話が続いていく中で、ENTP彼が言いました。
「結婚は今までいいやって思っていたけれど、最近はいい人がいたらしたいなって思うようになった」「連絡は今まで誰にでも返してたけれど最近はいいと思っている人にしか返さない」「あの時連絡先を交換してよかったって思ってるよ」と言いました。
普段そんな事を言わない彼からのこの言葉を聞いた瞬間、主は目頭が熱くなるのを感じました。
それに加えて、「出会って8カ月記念日だ」ENTP特有のふざけたノリで彼は言いました。
記念日に興味のない彼の口からこんなレアな発言を聞けた事で、主はまたしても謎の達成感を感じたのと同時に、彼への愛おしさ 主と出会った月を覚えててくれた嬉しさに胸が苦しくなりました。
ですが、こんなにいい雰囲気なのに「好き」というたった一言はどうしても伝える事はできませんでした。
この一言を言ってしまったら、”今まで積み上げてきたものが一瞬にして崩れてしまうかもしれない” と、どこかで感じていたからです。
こんなに近くにいるのに一番伝えたい言葉を伝えられない。
他の言葉だったり、行動をする事は、どうにでもなれ精神で勇気を振り絞る事ができるのに、「好き」というたった二文字のこの言葉の重みを彼にぶつける事は、この頃の主にはできませんでした。

























