Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



多分腐った駄文

題 「POP体の女」
主役
須崎和也 地方とはいえ駅前にビル立てられる会社の社長の息子
高槻遠矢 親に捨てられ、自己評価がマイナス振り切っている。


「あーっ、和也~! 久し振りぃ~」
和也さんとふたり、たまには外で食事でもと出かけたファミリーレストランで、
甲高い声とともに小柄な姿が和也さんにいきなり抱きついてきた。

「理沙、お前高校中退して東京行ったんじゃなかったのか?」
和也さんが、首に巻きついた彼女の腕を剥がしながら言う。
「うん、ちゃんと美容師の学校卒業してね、今見習いしてるの。
今日は従姉の結婚式があってこっちに帰ってたんだけど、
こんなところで和也に会えるなんて思ってなかった~。ちょおらっきー」
そう言うと彼女はまた改めて和也さんに抱きついた。
「だからってこんなところでいちいち抱きつくなよ。他の人の迷惑だろ?」
その腕を改めて剥がしながら和也さんが言うと、
彼女は「うん、ゴメンね。つい嬉しくて」そう言ってペロッと舌を出した。
「ああ、悪い遠矢。こいつおれの幼なじみで忽那理沙って言うんだ。
とにかくお前は自分のテーブルに戻れよ」
和也さんに言葉に彼女はようやく俺に気付いたらしく、こちらに向かってぺこんと頭を下げると言った。
「あ、和也のお友達ですか~? はじめまして。和也の婚約者の、そうなりさでぇす」
・・・・・はい?

とにかくこんな店の入り口で立ったままでは店側にも他のお客さんにも迷惑だろうと言う和也さんの言葉に、
困惑しているお店の人に案内されたテーブルについた。
彼女はと言うと、俺の向かいに腰かけた和也さんの隣にちゃっかりと座り込んでいる。
「お前、友達と一緒だったんだろう? そっちへ戻れよ。大体婚約者って、いつまで子供の頃の他愛もない口約束にこだわってんだよ」
「折角久し振りに会えたんだもん、和也の側にいたいの。それに口約束って…りさは本気だよ?」
え…と。子供の頃に約束した和也さんの婚約者?
和也さんにはその気はないみたいだけど、彼女は本気のようだし、
嬉しいような淋しいようなほっとしたような…。なんかうまく考えがまとまらない。
ちゃんとしたお嫁さんがいれば、和也さんのお父さんやお母さんも安心するだろうし、そういう普通の幸せがあるのはいい事かも知れない。
でも、そうすると俺は和也さんの側にいる訳にいかなくて、それは淋しい。
でもそれは俺のわがままだし、和也さんの為を思ったら
男の俺なんかより普通の女の子の方がいいに決まってるし、でも…。
俺がぐるぐる考えている間に、女の子がもう二人増えていた。
「おじゃましま~す。この人が理沙の"和也"さん? ちょっと冷たそうだけど
結構いい男だね。あ、初めまして。理沙と美容師学校同期の橘って言います。よろしく~」
いつの間にか俺の隣の椅子に腰かけていた子が和也さんをまじまじと見ながらそう自己紹介をし、他所のテーブルから椅子を持って来て向かいに誰もいない席に座り込んだ子が、
「でも理沙、他愛もないっていわれてたじゃん」と、からかう様に言った。
「たーいもなくないもん。りさは和也と結婚するんだもん」
彼女がそう言いきった時、ガタンと音を立てて和也さんが立ちあがった。
「帰るぞ、遠矢」
「「え?」」
和也さんの言葉に、俺とあの子の声が重なる。
「なんでよ、和也。りさ…」
「理沙、悪いけどおれにはもう決めた相手がいるんだよ。
お前も子供の頃の約束なんてとっとと忘れて別のいい男探せよ」

彼女は和也さんの言葉に何も言わず、レストランを出ても追って来なかった。
「なんか、ちょっと可哀そうみたいですね」
俺の言葉に和也さんはレストランの方を振り向きもせずに、
「昔から妙に立ち直りだけは早い奴だから大丈夫だろう」と言った。
その後俺の方を向き、
「つか、お前。その発言はひど過ぎ」
? どう言う意味だろう。
「その言い方じゃ、おれがあいつと付き合わないのが悪いみたいに聞こえる」
意味がわからなくて俺が首をかしげていると、和也さんが不機嫌にそう言った。
「レストランにいた時だって、お前おれにべたべたくっつく理沙に気分を害する訳でもなく何やら考え込んでいただろう? 何考えてたんだよ」
「それは、あの…」
言ったらなんだか怒られそうな気がして、口に出しづらかった。
「あの…」
でも、黙っているのは俺が嫌だった。自分だけでこの思いを抱えているのはなんだか辛くて、怒られても和也さんに聞いて欲しかった。

「お前なあ…」
俺の話を聞いて、和也さんは呆れたようにため息をついた。
「本心はどうあれ、一応はおれの両親がお前の事を認めたのに、なんでお前がそんな事を気にするかな。
おれの幸せは、理沙でもどこか他の女の元でもなくて、お前の側にあるの。そこんとこわかれよっ」
そう言うと和也さんは俺のほっぺたをうにっとひっぱった。
「ひらひれふ」
「痛いだろう? おれの心もお前の変な思い込みにそのくらい痛かったんだよ」
そう言うと手を離し、俺に背を向けて歩きだした。
どうしたらいいかわからなくて、俺はその背中を見つめながら後ろをついてとぼとぼ歩く。
しばらく行くと、いきなり立ち止まった和也さんが俺の方を振り向いた。
「ここにしよう」
「はい?」
何を言われたのかわからなくて聞き返すと、
「晩飯。理沙のせいで食いそびれたからな、ここでいいだろう?」
そう言って和也さんが指差すそこには、お蕎麦屋さんがあった。
「和也さん、怒ってないんですか?」
「怒ってたって腹は減るんだ、しょうがないだろう? 満腹になったらまた改めて怒るさ」
和也さんはそう言うと、俺の頭をぐりぐりとなでた。
反射的に文句を言いそうになったけど、なんだかその手にひどく安心してしまったので、文句は呑み込むことにした。

「いいか、遠矢。今回だけは見逃してやる。この次またそんな要らんこと考えたら許さないからな」
お蕎麦を食べ終わって一息ついた時、和也さんがそう言った。
「…ごめんなさい」
俺は和也さんに頷きで返しながら、心の中でこっそり思う。

俺の側に一生捕らわれて、本当に和也さんは幸せなんですか?


POP体の女は元のサイトで公開していた時に
彼女のセリフだけPOP体にしていたからです。
他にいい題も思いつかず、何となくそのままに^^;

#日記広場:自作小説

アバター
2026/05/27 21:02
いつの間にか二人が両思いになっている~!(≧∇≦)
アバター
2026/05/27 11:41
POP体を体型の比喩のことかと勝手に思いこみ、いつ、あーれー、よいではないかよいではないか、三人でくんずほぐれつになるんだろうか?とわくわくしていました…パチン!そんなわけあるかい!?…ひらひれふ…



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