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どちらがつらいかな


友人はわりと早くに両親を亡くしている。

わたしは父を13歳の時に亡くしているけど、母は12年前から認知症で要介護になり数年前からは今は亡き父や弟のことも記憶から消えている。存在したことすら。
わたしのことも娘ではなく、施設の人と認識していることがある。

どちらがよりツライんだろう。

多分、どちらも哀しい。ただ、哀しさの質が違う。

もちろん、ツライことばかりではない。介護生活の中で自分自身の「老い」に対する心構えがリアルにできるようになったことは今後の自分の生活を見つめる好機になった。

そして、認知機能が衰えても(たとえわたしが娘だということすら忘れていても)「感情」は最後の知性として残るのだということを知った。

知性は「その人らしさ」の本質的なもの。認知症発症から数年間の不安や妄想、不穏症状から母は脱して現在は穏やかな日々になっている。
自分が何を忘れたかも忘れ、まるで生まれたての赤子のよう。

あらゆることを忘れても、母は人への感謝を忘れていない。言葉にはできなくても、時折見せる幸福そうな笑顔に癒されている自分がいる。


#日記広場:家庭





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