【イベント】ソロキャンイベント Vol.14
- カテゴリ:自作小説
- 2026/01/07 21:55:56
さて…と
俺は、ついに本社への異動となり、辞令も下りたんだ。
畑違いの、総務系。
何で俺を総務に?って思ったりはするんだけど… でもどこにいても全力でやりきるってのが俺の主義なんで(笑)
今までの職場は、首都からちょっと離れてる某県だ。
イナカではないんだけど、それでも都会とは言えない…しらす丼が美味しい地方なんだよね。
さすがに通勤できないんで、引っ越すことになった。
しかし、首都って…部屋代が高い(-_-;)
1ルームで10万越えってさあ。しかも隣県と隣り合わせの場所なのにな。
引っ越し業者のトラックが、俺の家財道具を積み込んで、一足先に出発していく。
一息ついて空を見上げると、なんだか損寄りとした曇り空だ。
「先輩っ!」
ん?と思って振り返ると
息を切らして、走ってきた後輩女子じゃねーか…
「どうしたんだ? オマエ、今日は仕事じゃなかったのか?」
俺は慌てて、ちょっとそれでも嬉しかったんだろうな。
唇の端が 緩んでたかも(笑)
「なんで引っ越しだって言ってくれなかったんですか! 会社に行って、課長に聞くまで知らなかったんですよ!
み… み……」
俺はこの雰囲気を和らげようと、わざと軽く
「あ、のど乾いたんだな?水ならあるぞ。俺の飲みさしペットだけどな(笑)」
「ばかっ!!」
後輩女子は、まなじりを吊り上げて怒ってる様子だ。
「みずくさいじゃないですかっっっ!!」
「だってオマエ…今日は大事な企画会議だろ? 気を遣わせちゃあいかんと思ってだな…」
彼女は俺をキっと見据えて
「会議なんてどうでもいいですっ! 私は… 私は…」
後輩女子、どうしたんだ?
なんで、肩振るわせて… 泣いてるのか?
俺は戸惑って、言葉を一瞬失っちゃったみたいだ。
でもさ
流石に、鈍くてドンくさい俺にも、後輩女子がなんでこんな取り乱してる姿で、慌ててここに来たのか、少しだけ分かったような気がするんだよ。
でも、彼女は、右手の甲で、ぐいっと涙を拭って胸を張って
「お礼言いたくて来たんです! こんな、素人でどうしようもない新入社員女子の私を、ここまで育てていただいたんですからっ!」
あれま… そっちか…w
ちょっと期待したんだけどな。
まぁ だからと言って突き放したりはせんさ。
「ありがとな。でも本社栄転…とは言えないかもだけど、それでも新しい部署で頑張る覚悟はできてるんだ。だからオマエも…」
言いかけた途端だった。
弾丸のようだった。
稲妻のようだった。
後輩女子が、俺の胸の中に飛び込んできたんだよ…
「おいおい…」
「先輩っ せんぱいっ せんぱい…」
せっかくさっき、涙を拭ったのに、また顔を俺に胸に埋めて体震わせているんだよ…
「な 泣くんぢゃない…」
「うるさいっ! 先輩のせいだからぁぁ!!」
俺が何か、悪いことしたのか?(笑)
「私… これからどうしたらいいんですかっ」
涙でぐしゃぐしゃになった顔を振り向けて、彼女が俺にそう言ってくる。
「大丈夫だよ… オマエならこれからも、きちんとやっていけるさ。俺が保証する…」
なんとなく、後輩女子の気持ちは、分かってた。
でも俺は、彼女の将来を、企画職としてのコイツの将来を潰すことはできない。
いい加減な気持ちで、コイツを扱うことはできない。
俺は、後輩女子の両方二の腕をそっと掴んで、引き離すように体を離す。
びくっと 彼女の肩が震えたみたいなのが分かった。
「元気でやれよ。俺も応援してるからさ…」
呆然と立ちすくむ後輩女子。
「オマエみたいないいオンナだったら、これからもっと…いい奴に巡り合えるさ」
俺がそう告げた時
後輩女子が、びくんっ と硬直したように 立ち竦んでた。
「それって… ほ…褒めてくれたんですよね…」
「そうさ…」
「分かりました… 先輩…」
「ん…」
「気を付けていってらっしゃいませ。私は、先輩の本社での活躍をお祈りしてます…」
「ありがとう… じゃ またな!」
俺は手を振って車に乗り込む。
罪悪感を断ち切るように アクセルを踏み込む。
彼女の姿 手を目いっぱい振ってる彼女の姿が、バックミラー越しに小さくなっていく。
俺…
コイツのこと、どう思ってたんだろ?
自問自答しても、答えは見つからないんだ。
でも、これで終わりぢゃない筈だ… って 心のどこかでそう思ってたのは、内緒だよ。
(終


























何年後、、、とかあるパターン??
シラス丼も鎌倉丼もありますわよ