川にこんな人がいた。
- カテゴリ:日記
- 2025/11/19 07:45:36
この前、秋風を感じながら川沿いを歩いていたら、川辺にいた年輩の男が、「うあああああああああああああああ!」って川に向かって絶叫していた。なかなかのバリトンボイスの大轟音で絶叫していた。なので、ま当然ながら、近くを歩ていた人も、私も、ギョっとして、その人を凝視していた。いや、やっぱ皆さん考える事は一緒で「え、何?何?」って思うんですよね。叫んだ人は平然と川辺に立ち尽くしていた。
しらふ
なぜか川辺で大絶叫している男性は、なぜ大絶叫していたのか。よく見ると、釣り竿を持っていらっしゃる。なので、釣りで魚にしてやられたのだろうか。まぁそういう事もあるのかな…。いや無いよな…っていうレベルで近くにいた人全員その人のことギョってした目で見てたぞ…。でも、絶叫してたおじさんはそういう事も気にせず平然と、ペットボトルのお茶飲んでいた。お茶なんだ…せめて酒でも飲んでたら納得したけど、お茶飲んでそのテンションなんだ…って。ちょっと、毎晩ビール飲んで晩酌してる人がどんだけ頭がまともなのか、すごく恐怖というか、お酒飲まない人の奇行、っていうのは、お酒飲んでる人の奇行より恐怖がぶっちぎりで圧倒的に凄絶だなって思った。日常からお酒飲んでる人なら「昨日の酒が抜けてなかったのね」みたいな気持ちになるけど、片手にお茶飲んで奇行してる人の恐怖たるや。私みたいなのはブルブル体が震えんばかりに恐ろしかった。やっぱりいつも思うけど、ヤンキーな派手な恰好したり悪ぶったりパリピぶってたり道楽者がヤクザやるより、「普通の人」がいきなり変な事するっていうのが、いつも私は一番精神的に参る。キツい。いつも日常が普通の清潔感もあって一般常識あるまともな社会人…お茶飲んで真面目…そんな人がいきなり発狂する。それが私のいつも精神の深い場所をグサっと揺さぶるようである。キツかった…。いかにもヤバそうな恰好してる人が変な人じゃなかった時、世の中こわい…普通に見えるのにあんな…っていう瞬間が一番怖い
…と思った。思いながら、その人の姿を後に、そのおじさんがいる川辺を去ろうとしたら、二度目の「あああああああああああああああああああああああああ」が背中から聞こえてきて、嘘だろ…あの人魚に逃げられたら毎回絶叫してんのかよぉ…って、しかもそれがシラフである。っていう恐怖が、もう精神的にきつかった…歌うたったらとってもいい声と褒められるような、張りのあるつややかなバリトンボイスであった。そんなええ声でひとり大絶叫していた。周囲の人がビックリするほど大声だせる位だから、本当に歌とか歌ったらいいのに。と、私はあんなにいい声なのに川辺で大声だしてる人をみてそう思った。


























