Nicotto Town



秋と思いこむためにドルフィーを聴く。


台風のおかげか、驚いたことに早朝の気温が24℃。ワーイ秋だ。
もちろん気温は順調に上がり本日もエアコン大活躍ですけれど、
秋が来るのだと自分を納得させるためにクラシックを止めジャズに変更。

なぜかエリックドルフィー気分なので手持ちの盤を次々に。
ドルフィーはリーダー作を数枚しか持ってない。
やはり時代順にかけよう。というわけでこんな選曲になった。

1.G.W 『アウトワード・バウンド』より

まずはこれからでしょう。平衡感覚を揺さぶるアンサンブルというのは、
リリース当時の相倉久人の評だったけど、まさにドルフィーへの入口。
オーネット、トレーン、セシル、レイシーと何が違う? 勿論全く違う。

2.セリーン 『アウト・ゼア』より

アルバム全体で、ピッチヤバめのロンカーターのチェロが貢献しています。
こういう攻め気味(ヤケッパチ)のロンカーターは珍しいので嬉しい。
バスクラを吹くドルフィーになぜかパーカーの片鱗を感じる。

3.レフト・アローン 『ファー・クライ』より

アルト、バスクラとくればフルートも聴かねばなりませぬ。
美しい音色なのに空虚、情感が削ぎ落とされた、形骸化した孤独。
このクールさがタマラナイ。動画もあり、必見です。

4.ファイア・ワルツ 『ファイブスポットVol.1』より

マルのカッコいい曲で和声進行はごくマトモ、
でもドルフィーのソロはお聴きの通り、Far Outして戻ってこない。
晩年のトレーンが足掻き辿り着かなかった境地に、既にいる壮絶さ。

5.アウト・トゥ・ランチ 『アウト・トゥ・ランチ』より

1曲目を薦める人が多いけど、ハッチャーソンのヴァイブがウルサく今イチ。
この曲のマーチ的リズムや祝祭性にディキシーやスウィングの息吹を感じ、
ドルフィーは紛れもなく王道ジャズの人なんだと理解(誤解)するための曲。

6.恋とはどんなものかしら 『ラスト・デイト』より

冒頭のエピストロフィーも大好きだけど、あえてこれを聴く。
真面目に4ビートを演るミシャやベニンクは何を感じたのだろうか。
ロリンズやチェットで聴いても楽しくないのは、このテイクのせい。

パーカー、エリントン、エヴァンス、コルトレーンは研究し尽くされ、
現代のおシゴト音楽家の基礎教養にまで堕落させられた(個人的偏見)。
ではドルフィーは? 答えは聴く人の数だけある。そう思いたい。

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