Nicotto Town



独りの部屋


夜が壁を這ってくる
時計の音だけが 
この部屋の時間を信じている

カーテンの隙間に月の骨
うすい影が
私の輪郭を なぞっては消す

声を出せば、沈む
沈黙は ここでは王だ
名もない感情たちが 
椅子の上で膝を抱えている

独り――
という名の 
柔らかい檻

誰も触れない
けれど誰よりも 
私をよく知っている

#日記広場:日記




Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.