花火大会の思い出
- カテゴリ:今週のお題
- 2025/08/04 20:44:57
確か20歳の誕生日の日に、家族で板橋の花火大会に行った。
父の知り合いが関係者だったらしい。
結構な規模で、なかなか素晴らしかったのだが、途中でゴロゴロと不気味な音がしてきた。
そう、雷だ。
まだ雨は降っていないが、明らかに降る前兆。
今までのんびり打たれていた花火の間隔が狭くなり、空は雷と花火の共演で、まばゆいばかりのおどろおどろしさ。
目玉のはずの河原に設置された「ナイヤガラの滝」がすごい勢いで点火された。
それがあっちからこっちまで滑ってきて、おお、美しい! と感嘆したところで、空の底が抜けた。
一瞬で頭から足先まですべてびっしょり。
私たちは近くにあったビニールハウスに飛び込んだ。
ちょうど収穫が終わったところらしいそのハウス内は、5分もたたずに人でいっぱい。
雷の勢いはすごかったが、30分もしないうちに何とか収まり。
何とかタクシーを捕まえて駅まで戻ったが、タクシーに入るときにはごみ袋を敷かないと入れないくらいの惨状だった。
翌日の新聞には「花火と雷の饗宴」というタイトルの写真が載っていた。