平和を願う
- カテゴリ:日記
- 2025/07/01 08:10:56
七夕の願い。終戦からもう70年くらい?ですが、やっぱり戦争は怖いですねぇ。無い地域で生きたいものですねぇ。平和がいいですね。サンボマスターみたいに愛と平和をがむしゃらに歌ってる人が受け入れられる世の中いいですねぇ。のんきで。
蘭の花を想う
そういえば、私の祖父の家にも昔蘭があった。当たり前にあった。祖父の家に住んでた頃、蘭の花に水やりするのが日課だった頃があった。蘭の花があまりにも雑草のように雑然と庭に並んでいるので、そこまで蘭に強い思い入れなどなく、蘭って実によく見る花だと思っていたし、紫色綺麗だなとは思っていたが、そこまで特に何も思ってなかった。ここら辺の地域の人にとってのちょうどパンジーとかペチュニアみたいな。そんな感じの花だと思っていました。
周囲を息苦しくする胡蝶蘭
胡蝶蘭という花は大振りで美しいですね。見事な美しさ。あの花って面白いですねぇ。普通の植物が二酸化炭素吸ってくれるのに、あの花は酸素吸って二酸化炭素出すっていうので、何かの推理小説で、胡蝶蘭を大量に密室に置いたら窒息死して殺人事件が発生するみたいなギャグを見た事がありました。そんな事あるわけないよと笑ってましtが、本当に閉ざされた空間の密室だったら本当にありえるかもしれませんね。それ位、ちょっと危険性を感じさせる美しい花。綺麗なバラにはトゲがある、というけれど、綺麗な蘭は人を息苦しくさせる、というところでしょうか。綺麗な花というのは各国どれも大体似たような言われ方するのでしょうか。花の絢爛なみやびやかさと、その危険性。そんな子供には手だしできないような扱いにくさが、知性と品格をそなえた知恵ある大人にこそその保有が難しければ難しいほど、誉れ高い花というのが大人にしか味わえない濃密な愉悦として機能するのでしょう。蘭って面白い存在です。蘭が糞餓鬼には似合わないというのはどの国の観点からしても真理でしょう。大人にしか咲かせられない。
蘭は人の誇り高さをあらわす試金石
だから蘭の花をどう見ているかで人のその本当の魂の美しさがあぶりだされ、えぐられ、白日の下にさらされるという事なのかもしれません。私みたいな頭パーな人は、蘭の花みても「え?何これ食べれるの?」って思っています(笑)ちょと覚えてないですが、一回食べたような気がします(笑)
でも、普通の社会人は蘭の花はめでたい場所で贈り物として大切な花として重宝します。時には殺人事件も起こしかねない二酸化炭素を発生させるヘンテコな花ですが、人類はそんな花を大切にしてきました。こんな食料品高騰の時代で、食べられない花にせっせと手間暇かけるなんて、本当に贅沢の極みだと思うのですが、だからこそ、その民族の住んでる地域にどんな花があるのかないのか、それがどんだけ無用の用であるのかで、実はやっぱり人間の知恵や品があぶりだされるのかもしれません。花を全部折ってしまう。無用だったり危険だから。食えないから。生産性ないから。そんな理由で花が一つもない。そんな場所に、そこに人間らしい生活とはあるのだろうか。人間らしさとは…。やはり蘭は人とは何か、心の人間の隠したいようなドロドロした自己顕示欲や我欲や執着やらを全部、さらしてしまう恐ろしい花であると私は思うのだった。蘭を見て、どう思うのか。大切な人とは一度ならずぜひ話し合いたいものですね。私は胡蝶蘭も食べられるのか…そういう事を蘭を見て考えてしまうやっぱり。食費高騰の時代ですし…!
山本周五郎、蘭
この作品の凄いところは、山本周五郎の作品が世にでているという事ですよ(笑)言論封殺されてない、という点でもう、その時点で勝ち確みたいなもん(笑)この話の凄いところは、本来普通の人が憎くて悔しくて抹殺したいと思ってもできないような、フジ六のような人間の悪を浮彫にしたところだと私は思います。普通できませんできません!この小説にもあるよう、表むきは完璧な体制保守で偽善者のフジ六、そんなフジ六のような癌を癌だけ切り離すのは普通難しいものです。でも周五郎さんはやってのけた!凄いですね。さすがの切れ味。知性がさえわたっています。その癌を切除する時のナイフになったのが、周五郎の刃が最弱のマツコという蘭なんですねぇ。蘭は、マツコは何の後ろ盾もな力も無いから、人をあぶりだす試金石。どんなに対面を繕ったとしても、蘭という花のような者の前では、フジ六の悪意や悪行があぶりだされてしまったのだ。それを周五郎は書ききった。凄い事である。そして何が悪かを自分の身まで削られるような痛々しいまでの筆致で、それをやってのけた。すごい大手術である。癌切除成功している。あまりにも完璧なその手腕には、どんだけこの人は冷たいんだとか思いますけど、でもそうしないわけにはいかない立場と誇りがあるのが、山本周五郎という大作家だったのでしょうね。蘭という花が最弱のメタファーなのか、それともなんでも切れちゃう天下の名刀だったのか?本当に万華鏡のように人を狂わすような花の色や香りや美しさが、春の嵐と雷のように、人に恵やら恐怖やら不安やら色んなものをもたらすのだった。