Nicotto Town



かくれんぼのきみへ


『立ち入り禁止』
そう書いてあるようだった
目の前のきみは少し気難しい顔をして
冷めた眼差しを隠すように俯いた

『天地無用』
触れてはいけないのだろうか
うっかり傾けたら
壊してしまいそうだった

ほんの少し
見覚えのある寂しさは
どこから来て
どこへ向かうのだろう

『混ぜるな危険』
迂闊に声をかけられない
誰かが触れたら
酸性の一言がこぼれてしまう

おいで きみを待ってる
背中を向けているからさ
僕の見てない隙に隣へおいで
初めてのように笑い合おう




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