Nicotto Town



理屈っぽい






24色の色鉛筆じゃ色が足りないって僕が文句を言うと

君は魔法のように色を作って空を描いた

君の描く空は風が吹き

雲や木々の梢を微かに揺らす

木漏れ日の下でも日差しは鋭く

帽子をかぶりなおして君は微笑んだ

 

君は名前を付けるのが好きだ

「空からもらった水色の時間と海の幸のマリネ」は

僕の大好物だ

このサラダに名前を付けてというので

「都合よく平凡なサラダ記念日」と言ったら

後を向いて肩で笑った

 

「太ったね!」って言ったら

君は小さなドレスを買って来て

「あなたが望む私になるわ!」と言う

あなたに言われたからじゃなく、私が私であるためと理屈を
言う

理屈ぽいっといつも僕を批判する君が今一番理屈を言う

「太った君もステキだ!」と僕は苦笑い









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