1881番:ペルル嬢(53)
- カテゴリ:日記
- 2025/02/10 05:36:15
ペルル嬢(53)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant
———————————【53】—————————————————
Quelle drôle de créature, vraiment ! Comment ne
l' avais- je jamais mieux observée ? Elle se coiffait
d' une façon grotesque, avec de petits frisons vieil-
lots tout à fait farces; et, sous cette chevelure à
la Vierge conservée, on voyait un grand front cal-
me, coupé par deux rides profondes, deux rides de
longues tristesses, puis deux yeux bleus, larges et
doux, si timides, si craintifs, si humbles, deux
beaux yeux restés si naïfs, pleins d' étonnement de
fillette, de sensations jeunes et aussi de chagrins
qui avaient passé dedans, en les attendrissant, sans
les troubler.
.———————————(訳)—————————————————
何と奇妙な人間だろう、まったく! どうして今まで
こんなに注意深く彼女を観察しなかったのだろう?
彼女は髪は自分で、年寄りじみた小さな巻き毛を作って
全く、いたずらのような奇妙なやりかたで結っていまし
た.そしてこの聖母マリア様風に仕上げた若々しい髪の
下に、大きくて物静かな額が見えていました.それは
ふたすじの深いしわで切り込まれていた.積年の辛い
日々を物語るようなしわだ.それからふたつの青い目.
大きくて、穏やかな目だ.その目は余りにも内気で、気
遅れして、控えめで、いつも小娘のもつ驚きで、そして
若々しい興奮で、そしてまた悲しみでいっぱいだった.
それらは、その目の中を曇らせることなく、ほろりと
させて通り過ぎてゆくのでした.
———————————《語句》—————————————————
drôle:(形) おかしい、滑稽な、変な、奇妙な
créature:(f) 被造物、人間
se coiffait:(半過去3単) < se coiffer 自分の髪を結う
coiffer:(他) 髪を結う、髪をセットする
grotesque:(形) 珍妙な、奇妙な、異様な、グロテスクな
frisons:(m) (髪の)カール、ウェーブ
vieillot(te):(形) ① 年寄りじみた、②古ぼけた、古臭い
tout à fait:まったく、完全に
farce:(f) いたずら、愚弄,笑劇
chevelure:(f) (豊かな)髪 [髪の総称]
Vierge:(f) 聖母マリア、乙女座、処女宮
vierge:(f) 処女、生娘、
conservé(e):(形) ① よく保存された、持ちのいい;
② 若々しい
calme:[カルム](形) 静かな、穏やかな
coupé:(形) 切られた、刈られた
ride:(f) 皴(シワ)
profond(e):(形) 深い
longues tristesses:(pl) 積年の様々な辛い出来事
tristesse (f) は複数で「悲しい出来事」
timide:(形) 内気な、おとなしい、おずおずした
craintif(ve):(形) 臆病な、おどおどした
humble:[アンブル](形) 謙虚な、控えめな
naïf(ve):[ナイーフ(ヴ)](形) 無邪気な、純朴な、
あどけない、天真爛漫な、人を疑わない
étonnement:(m) 驚き
fillette:(f) 小娘、少女、若い女;
fille (少女) + ette (縮小辞):縮小辞というのは
名詞を可愛らしくする語尾
fille (娘) →fillette (娘っ子)
sensation:[サンサスィオン](f) ① 感覚、感じ; ② 興奮、
センセーション
chagrin:(m) 悲しみ、苦痛
attendrir:(他) やさしい気もちにする、ほろりとさせる
感動させる
en les attendrissant:(ジェロンディフ) ほろりとさせて
les は青い二つの目
troubler:(他) 妨げる、邪魔する、濁らせる
————————≪学習した感想≫—————————————————
2つ目の文は長いので、文の途中で、適当に切りました.
100年以上も昔の人間は、気が長かったのだと思います.
書く方も、読むほうも、気長に果てしなく続く文につき
合っていたということですね.2時間半でいける東京・
大阪間を2週間以上かけて徒歩旅行していた時代の人間
は全長1m以上の長い文章も平気だったのでしょう.
足腰が丈夫だった以上に、脳みそも元気だったという
ことでしょうか.
大寒は過ぎたのですが、暦の上の気候は、シベリア大陸からの寒波を考慮していないので
実際の寒さは2週間遅れのようです.ここ大阪の3日前は暖房のない室温で明け方は2度
でした.今朝は6度.だいぶ寒さはゆるいだようです.
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ぼくも左耳です.にぎやかですよ.キーンという音もあり、ズーンという音もあり、
「やかましいわい」と怒鳴っても仕方がないので、おとなしくしています.
ところで、キリスト教徒のみなさまは、病気の治る聖水があるのでしょ?
昔、フランスのルルドの水がどんな病にも効くといううわさが流れましたけど、今は
どうなっているのでしょう?
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まあ、それでも世の中には音の全然聞こえない人もいるので、やかましくても
聞こえるということには感謝するべきでしょうね.
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雪すごいですね.テレビで見ていました.
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はい、寒いけど、暖かくなる日を我慢して待ちましょう.
南極に取り残されたタローやシローのことを思えば、まだまだ暖かいですしね.
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昔、玄米食で、どんな病気も治るという話をよく聞きました.うそか本当か
やってみたい気になってきました.それで耳鳴りが改善するなら...
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そのまえに圧力なべを買わないといけない.圧力鍋は高いからお金をためなくては!
それともベートーヴェンのように孤高の人生をめざすか?無理ね.
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ま、いろいろやってみます.
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コメントありがとうございました.
こちらこそ今週もどうぞよろしく!
日曜、出勤だったので今日はお休みです♪
体調は可もなし不可もなし。
はい、月に一度、自宅近くのクリニックに通っています。
お薬も処方してもらっています。
「貴女には説明は不要ですね。」なんていわれながら。(笑)
これ以上の改善は見込めなさそうなので、今より悪くならないように、という維持療法です。
左耳、耳鳴りは相変わらずです・・・。
寒いですね。
私の住んでいるところは、まだこの冬、一度も雪はないのですけれど、地域によってはすごい積雪みたいで・・・。
以前、新潟にいたことがあったのですけれど、神奈川とは比べ物にならないくらい積もりました。
それでも新潟市内だったので、山間部に比べれば全然マシとのことでした。
いずれにせよ、寒い日はまだまだ続きます。
暖かくしてお過ごしくださいませ♥
今週もよろしくお願いいたします。