2/3 旅は道連れ
- カテゴリ:日記
- 2025/02/03 03:45:17
調べてみると、「旅は道連れ」は
・旅に友人と出ると余計楽しい
という意味だそうだ。
かつて「旅」とは辛いものであったという。
そりゃそうだ。
見たことも行ったこともないところへ、水筒と途中の握り飯をもっていってもそれだけでつくかわからず、道に迷ったり追い剥ぎがでたらおじゃんだし。
日本で「旅」が最初に流行したのは江戸時代のお伊勢参り。
そう考えると旅ってかなり新しい娯楽だ。
「東海道中膝栗毛」や「東海道五十三次」も旅行ブームに一役買ったらしい。
徳川家康が東海道に53の宿場町を設置し、関所には足軽などの兵士が常駐しているから野盗などがでる率も低く、道に迷わないように常夜灯が建てられていて旅人を安心させたそうだ。
辛い旅になるところを、気の合う人をみつけて「旅は道連れといいますから」と同道するのは安心感をあげ、楽しみを増やすということから「旅は道連れ」と言われるようになったそうだ。
誰が最初に言い出したのかはわからない。
「旅は道連れ 世は情け」
と続くことが多いが、旅行先で会う人々は親切なことが多い(といいなぁ)ということなのだろう。
江戸のお伊勢参りで「犬のお伊勢参り」というものがあるのがそれで、色々あって自分が行けない人が自分の飼い犬をお伊勢参りに出したところ、ちゃんとお伊勢さんにお参りし(参拝札が首にまいた風呂敷にはいっていた)更にはなんか持たせたお金が増えていた!?ということがあったらしい。
お伊勢参りに行く人が面白がって連れていき、途中のご飯もお参りのお金もだしてくれていたということだろう。
それからうかがえるにお伊勢参りに行く人は本当に旅行を楽しんでいたのだろうな~~~と。
直接旅行に行った人に「~~~は良かったわよ~~」と言われるとほうほうとなるが、全然知らない人でも「~~~が良かったよ~~」と言われると、なんとなく自分も!となってしまうものだ。
現代はそれは「インフルエンサー」という人の発信が担っている。
元々CMも「あの女優さんが使っているのなら」というインフルエンサーの1つであった。
分野にもよるが多くの国でインフルエンサーの発信力は馬鹿にならずアメリカの大統領選でも民主党は党大会に200人ぐらいのインフルエンサーを特別席に招待して発信してもらっていた。
旅行の分野でもインフルエンサーの発信力は大きい。
日本でも地方の商工会議所や商店街がタイやベトナムのインフルエンサーを招いて「この食べ物はどうか」「この観光地はどうか」と助言をもらっている。
いいと思った商品を彼らの動画で拡散して貰ったら更にうまうまだ。
インフルエンサーも動画を見てもらったら再生数に応じてYoutubeたTikTokなどからお金がもらえる。
なのでインフルエンサーも「見てもらえる動画」にしたい。
どんなにいい場所にいっても、どんなにいいものを食べても「見てもらえないと意味がない」のだ。
「みんなをびっくりさせて、且つ楽しんでくれて、且つ同じ場所にいったら同じ体験をしてもらえる」ネタを求めて旅行系インフルエンサーも頑張ってる。
それに目をつけたのが中国だ。
少し前から日本人が重慶に行っている動画よくでてきたのはそういうことだなぁ。
洪崖洞という、2キロかそれぐらいの長さでホテルも店も川辺にある建物がキラキラに輝いている場所に多くの旅行系YouTuberが行っていた。
キラキラ輝いている正体は建物の全部の屋根にLEDが設置されていて夜ともなると輝き、それが川面にうつって輝き2倍!!
その光に誘われるように中国人観光客もいっぱい川辺の道路を歩いている。
「中国すげーーーーー!!!」
と一様に口にして動画は終わるのだ。
いくつか見たが「ホテルもいっぱいで予約とれなかった!」「どこも凄い人出!まだまだ中国活気ある!」などと褒めちぎっていた。
そしてそうした動画には「すごいですね」「行きたくなりました」などというコメントもつき、再生数もン十万。
動画を上げたYouTuberさんもにっこりだ。
しかし他の動画を見ると同じ場所なのに、店のある建物の中はガラガラだ。
開いている店の方が少ない。
シャッターがしまりまくっててたまに開いている店の灯りが暗い廊下の先にあって、夜の学校で1つだけ教室が明かりがついているような雰囲気だ。
開いているお店にもお客の姿はほぼない。
客がいるのは貸衣装屋ぐらいだ。
美貌の中国人女性がファンタジーな時代衣装を着て街を歩いて写真をとりまくるのは流行っているらしい。
・・・でも本当に美人ばかりで「???」となるレベル。
・・・やらせ?
中国は「北京に行きたいといってる病で余命のない少女を近くの街を北京のように仕立て街の人にも北京にいる芝居をしてもらって、少女に『ここが北京だよ』といって騙した」ことを美談にするぐらいなので、人を騙すことにかけても規模が違う。
なので洪崖洞で行われていることが海外の人を騙す出し物なのか、マジなのかはわからないが、LEDの電気代を出している商店街は「赤字・・・」と言っているらしい。
日本人のYouTuberにはないが、洪崖洞へ行った欧米のYouTuberには「日本より凄い!」「日本にはない規模!」とか日本を絡めている傾向があるらしい。
それも中国からの指示っすか??
重慶だけではなく上海の千本の木を植えてあるショッピングモールの建物など「すごい新築の建物」見学に多くの海外インフルエンサーを招いているようだ。
建物凄いよ!!!
中はシャッター街だけど!!
建物凄くていいね!と思った上海図書館!!https://www.youtube.com/watch?v=wciO34nLCnk
本あんまりないんだけど・・・。
図書館にあるボロボロの本などを見るとうっとりする私の心には響かないが、図書館すごいーー!
「旅はSNSと道連れ」?
海外のインフルエンサーを招いての会議で「一度来てさえくれれば他にもいいものがあるとわかってもらえる」と日本の商店街の人が言ったのに対して、タイ(だったかな?)の人は
「違うのです。自分でいいところを発見しようとは考えていないのです。自分が動画でみたものと同じものを見て、食べて、それを『同じです』とSNSや動画で発信して、友人に見てもらうのがいいのです」
と言っていた。
商店街の人はシュンとしちゃったけど(同じものしか売れないってことだもんね)頑張れ!商店街!!
どどーーーと観光客が押し寄せて、ざーーーー!とひいていきそうだけどな!