【小説】友達の扉 上田海斗君視点 その③ 学校
- カテゴリ:自作小説
- 2025/01/18 22:28:39
ーーーー次の日 学校
ーーーー教室
オレは市原さんが学校に来るか心配だった。
誰かが教室に入ってくるたび、見るけど、市原さんじゃない。
オレは廊下に出て、見てみたり、落ち着かない。
誰かが教室の扉を閉めた。
オレはちょっとイラっとした。
次の瞬間、扉を開けて、市原さんが入ってきた。
オレはホッとした。
「おはよう」
市原さんがみんなに声をかけた。
でも、みんな無視で返事はなかった。
オレは腹ただしく思ったけど、何もしてやれなかった。
市原さんが席に着くとき、オレに挨拶してきた。
オレは、嬉しくって笑顔で返事をした。
「おはよう。市原さん」
市原さんは、少し笑顔になった。
でも入学式に行くとき見せた笑顔とは、ほど遠かった。。。。
ーーーー休み時間
市原さんは、頑張って、近くの席の女子に話しかけていた。
がんばれ!市原に返事してやってくれ!
そう思いながら、見ていると、鬼龍院がそれを邪魔した。
「あなた達、市原さんと仲良くすると薫子先生ににらまれるわよ。」
「あっ。。。。。」
彼女たちは慌ててグッツを片付けて、どこかにいってしまった。
なにしやがるんだ!鬼龍院翔子のばかやろ!!!
市原さんはあえなく撃沈。。。。。。
鬼龍院がその後、何か言ってたな。
「あら、私の事、わかってないみたいね。」
「昨日の自己紹介は聞いてなかったのかしら?」
「あなた、泣きそうな顔してたものね(クスッ)」
彼女はどや顔で続けた。
「私は、鬼龍院 翔子。」
「さしあたり、あなたは私のライバルのようだから、」
「とことん、つぶしてあげるわ。」
ライバル?どういうこと?????
翔子さんは、顔を近づけてきて、さらに、
「私はね、好きになった人とは、絶対お付き合いしてきたのよ。」
「そこんとこ、よろしく。」
オレだったら、おまえなんかと付き合わねえぞ!
ーーーーお昼休み
お昼休みも市原さんは頑張っていた。
一緒にお弁当食べれそうな人を見つけたようで、お弁当をもってその娘のところへ向かっていた。
今度こそ上手くいきますように。オレは心の中で祈った。
が、またしても、鬼龍院にやられてしまった。
市原さんが声をかける前に、鬼龍院がその娘のこと誘った。
自分の席に戻って一人でお弁当を食べる市原さん。。。。
まあ、オレもぼっちめしなんだけどな。
女の子にはつらいよな。
オレと食べるか?ってのもヘンだよな。。。おせっかいだな。。。
オレは、モクモクとパンをかじった。
(つづく)
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