Nicotto Town


「さくら亭」日報


コーデ記録~鶴御殿



「ほほう。それでは噂を聞いて、わざわざここまで来られたと?
ずいぶんと酔狂なこと。よい、気のすむまで滞在なさるが良かろうよ」

私が鶴御殿の噂を最初に聞いたのはいつだったか。
ああ、あれは子守をしてくれたばあやが語ってくれたおとぎ話。

『人里離れた山の中に白壁に黒の瓦の立派な御殿がござっての。
お庭には種類を問わず年中赤と白の花が咲き乱れて。
その御殿の主はとてもとても美しい方じゃそうな』

歳を重ねると断片的にその御殿の話が耳に入るようになった。

曰く。主は人ではないとのこと。
曰く。許された者しか訪れられないこと。
曰く。訪れた者は二度と戻っては来なかったこと。

興味を持って噂を集めると、
具体的にあのあたりではないかと推測もできるようになった。
近隣で一番高く聳え立つ、人を寄せ付けぬ俊峰。
いつか立ち寄ってみたいと思いながらも、
そんなことは許される立場ではなかった。

だが運命は流転する。
私は生まれ育った城を追われ、命を狙われ。
誰を頼ることもできずに山中をさまよううちに、
いつしか遠く眺めるばかりだった俊峰へと足を踏み入れていた。

ならばと、誘われるように焦がれるように
何かに導かれて私はこの御殿に辿り着いてしまったのだ。

もはや、地上に身内と呼べる者はおらず、
もはや地上に未練はない。
例え帰ることが叶わずとも、
鶴の化身であるという麗しい主の元で。

ああ、きっと。
かつてここを訪れた者たちも
私と同じように地上を捨てたのであろう。
今度はこの御殿から、私は地上をただ眺めて過ごすのだ。


菊の合成品が欲しくて、菊の栽培をがんばりました。
本当は鶴だけで良かったんだけど。
ところで最近、ガーデンのメガ率、悪くないですか?
今回このサークルを作るのに、15セットぶち込む羽目に。
菊終わったら、一応キッチンカー目指してるグラジオラスを植えますが
その後はよほど欲しいものがない限りC花だけにしちゃおうかな。
そんな風に思うほどでした。

「菊と鶴サークル」が欲しかったのは、
「絵本の国のなりきり鶴の羽【R】」(白)を
持っていたことを思い出したので。

で、サークルができてから、
白と黒、そして赤でコーデしました。
うん、丹頂鶴の色ですね。

そうしたら冒頭のようなお話ができました。
なんとなく戦国時代のイメージ。
それこそ小さな山城で「お館様」と呼ばれるような立場だったのに、
攻められすべてを失って、おとぎ話にすがった、というお話。

戦国時代はねえ。
弱くても攻められ、強くても攻められる。
戦わない選択肢がないという。
周り中が敵。なんなら身内も敵。
平和とか平穏とか、それはどこの異世界のこと?
……よくそれで日本、壊滅しなかったよなと思う。
人口、激減したと思うけれど。

個人的に苦手な時代です。
どこにいても誰と巡り合っても死と隣り合わせで。
どの身分でも安泰なんかなくて。
ついでに言うと
名前が似てたり長すぎたり変わったりで覚えられない。
なので余程のことがないと戦国時代ものは読まない。

ここ数年だと「なろう」に掲載されていた
シムCM氏の『加賀100万石に仕える事になった』を読んだくらい。

戦国時代に逆行転生して。
死なないように坊主をめざしていたら
縁があったのか大久保の家人に。
そろばん片手に現代簿記知識を導入して
終らぬ会計地獄を生きた男の話。
連載されてたのが2015年なのでだいぶ前の作品ですが、
すっごい面白かった。
いやもう、ドリンク剤を差し入れしてあげたいくらい。
武器を持って戦うわけじゃない。
でも脳筋の大殿を支えて戦国時代を駆け抜けたブラック戦士。
書籍は一巻だけ出たそうです。
その頃、知らなかったから。残念。

実は戦国時代にはちょっとした野心があって。
海外の話を翻案したいのだけど、
ねじ込むなら戦国時代しかないよね、ていう。
問題は。
どのあたりにこの架空の国を作るかで。
もういっそ、パラレルワールドにしちゃうとか、
そんな逃げ道も考えながら、まあ書ける保障はまったくない。
ちなみに、その条件の話がふたつあるのが問題。








先日、「なろう」に投稿した話は。
なんかまだ20位くらいにひっかかっており。
私としては初の20,000ポイント超えを獲得。
で、ふと「なろう」の表紙を見てみたら。
表紙入りしていた。

表紙入り、それは。
週間ランキングの上位5作品が、
いわゆるトップページに載るのだ。
速攻、スクショしたとも。

で、自分の過去作品を読み返して、
書きかけの話に手を入れたり、
まだ抜けていた未返信感想に返信したり。
え~と。
15日に入手した新刊を読む暇がないのですが?

ずっと書籍化を待っていた作品が書籍化した。
当然、発売日にゲットせねばと動いた。
近くの本屋だったら、仕事終わりでも余裕だったんだけど、
どうしてもあの本屋でなければいけなかった。
特典をつけてくれてたから。

16日にはその作品の特典と、書下ろし部分と、
その日から始まったコミカライズ第一話と、
コミカライズに触発された作者さまの突発SSを読むのに忙しかった。
でも幸せ。
そして今日は一巻の本編を読むはずだったんだけどね?

予想以上にポイント獲得できてテンションあがってたらしい。
とりあえず書きかけ数作に手を入れつつ、
別に完全新作でもいいとか思いながら。

たまに。
べつの人の作品を読んで。
ものすごく納得いかなくて。
でも本人にぶつけるのも違うと思って、
その勢いで突貫で書いてしまったりすることもある。

実は2作続けて微妙な話を読んで。
なんか自分、怒ってます?
うん、主人公が蔑ろにされすぎてる話、嫌いなんだ。
ほら主人公に感情移入しながら読むから。
めっちゃ納得できない。

……ああだから。
うちの主人公たち、正論パンチ(物理含む)で攻撃することが多いのか。
そして、だから恋愛が遠いのか。
めっちゃ納得したわ。
あとちっちゃい頃からテレビで時代劇よく見ててさ。
勧善懲悪がやっぱり好きなんだ。


ちなみに、一晩明けたらリンパの腫れは治まっていました。
通常一週間というのは何だったのか。
単に睡眠が足りてなかったのかな?




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