Nicotto Town



【小説】友達の扉 上田海斗視点 その② 自己紹介



ーーーー教室

出席番号順に座らされた。
オレは上田だから前から3番目だった。
茶色い髪の彼女は、オレの前だった。

彼女の順番は2番目か。。。後姿が緊張してる。(クスッ)

「市原 萌香。。。。。。。」

市原 萌香って言うんだ。かわいい声だな♡
と、そのとき、事件(?)は起った。

薫子先生は市原さんの自己紹介をさえぎって、
「あなたね!茶髪の新入生は!」
市原の肩がビクンと震えたのがわかった。
「茶髪に天然パーマの証明書は出てるようだけど、少し目立ちすぎじゃない?」
「もう少し、周りに合わせる努力が必要ね!」
すごい剣幕で話す薫子先生。
市原さんの肩が今度は、ビクビクしていた。
後ろからでも泣いているのがわかるほどだった。

オレは腹が立って、机をたたいて立ち上がった!
「上田 海斗。趣味は走ること。」
「嫌いなのは他人をねちねちいじめること!」

一瞬、教室が凍り付いた。
薫子先生も驚いていた。
市原さんが後ろを振り返った。
すごい厳しい表情でオレは、薫子先生をにらみつけていた。

薫子先生もすごい表情で上おれをにらんでいた。
「勝手に発言しないように!」 

しばらくの後、薫子先生がオレと市原さんの机を叩いて、
黙って座ることをうながした。

オレは腹が立っていた。
でも、それ以上に騒ぎを大きくして、市原さんがつらい思いをするのが嫌だった。
だから、オレは、黙って座った。
市原さんも座った。

自己紹介も終わり配布物も配られ、今日の予定は終了した。

オレは、帰ろうとしない市原さんの後姿を黙ってみていた。

みんなが黙って帰っていく。。。。。。
誰一人、市原さんに声をかける奴はいなかった。

オレもいったんは教室と出たが、市原さんが気になって教室に戻った。
泣き止んでいるようだけど、まだ、うつむいたまま、その場に居た。
オレは、そんな市原さんをほっとけないかった。
でも、どうすればいいのかわからず、ただ一言、
「がんばっ!」
って言うのがやっとだった。。。。。

本当なら、もっと 話して、一緒に帰ってやりたかったけど、
オレ。。。。男だし、ありがた迷惑になっても困るし。。。。

オレは教室の陰から、市原さんが帰るのを見届けてから、帰った。

                    (つづく)

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2025/01/18 22:35
> ❀くーちゃん❀さん
妄想の男の子ですw
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2025/01/18 22:35
> 裸の悪乃娘豚人間さん
不器用だよねw
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2025/01/18 08:26
男だね!
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2025/01/17 15:27
サクッと拝読しました
まぁそんもんだよね
若いがゆえに不器用さ



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