Nicotto Town


かきくけこのブログ。


還付金詐欺か夫の手違いか

お年寄りを狙った還付金詐欺が多いと言うのは知っていたけど、我が家にも「還付金があります」というのがきた。「ついにきたか!」と思ってたけど、お年寄りのいうことと、還付金詐欺と、なんだかどっちがどっち、正しい事を言ってるのかわからなくて、一体ぜんたいどうなってるんだろう?とわからずじまいだった。


結局、怪しい支払いをしていたお年寄りの夫。我が家ですらこのレベルだから、一人暮らしでもっと孤独な老人は、さらにあくどい還付金詐欺とか特殊詐欺にあってるんだろうな~と思った。でも、本人はいっこうに気にしていない。大事な支払い関係を間違ってしまったら、それだけでも一大事なのに、とくべつ過剰支払いをしない手立てを講じることもない。老人の呑気さに、なんだかまぁ、すべてほっといても別に、うまくいくのかな。と、感じてきた。万事塞翁が馬というけれども、ゆったりどっしり構えている人をみると、ああだこうだとあくせく重箱の隅をつつくように良し悪しを愚痴ってる私はなんてセコいんだろう。結局、三下のやる犯罪なんて三下だから、ほっといてもいいのか。と、いつも年上の人の呑気さというか、生きている経験値の違いというか。すぐ目の前の事で嫌だとかダメとか言ってる私はなんて小さいんだろうと思う。もっと長い目でみたら、むしろ犯罪をしてる人が実はもしかしたら一番社会にとって、人類にとって有益な存在になるのかもしれない…なんて。そんな、人を食った事があるように考え始めるような、そんな微妙な年ごろの私だった。たぶん、安易に罪を犯す人って、そんな風に考えないし、そもそも人を食うというような極悪な考えにいかないと思うんですよね。だからやっぱり、簡単に犯罪を犯す人って、一番綺麗…というか、なんだかけっこうカワイイというか、ピュアというか…。そういう風に思えてしまったりもするんですよね。なんだか。まぁ、だからなんでもしていいとは思いませんけども。人はどうしてもなぜか間違う事もある人ですし。カワイイ事はほっといてもいいのか。なんて、年よりがどっしりと、還付金にも動じないのを見て、なんだかそういう結論に私も行きつきたいな~と思うのだった。いいな~そんな感じになれて、と。


海山稼ぐとせしほどに
 海山稼ぐとせしほどに、よろずの仏にうとまれて
と、現代の文豪五木寛之さんの小説親鸞の一文にしたためた。稼ごう稼ごうとするほどに、嫌われる…というこの一文が、ずっと忘れられません。仕事しないと生きていけないのに、仕事したらすべての仏にうとまれる。そんな感情で生きるそんなレベルの世界で生きる人間というのは現代でも存在すると思うんですよね。そんな人を深く洞察したのが五木氏だと思った。稼げば稼ぐほど、嫌われる。悲しすぎる。嫌われるから、嫌いになる。どんどん孤独が深まり、結局便りになるのはお金だけ…という感慨で生きる人っていうのは、鎌倉時代よりむしろ通貨が充満している現代の感覚なのじゃないかと思う。




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