あれはもはや昆虫ではない何かだったのでは
- カテゴリ:ペット/動物
- 2024/09/27 16:47:10
生け垣の細かい葉っぱの中にはまって出られないのか、うるさく鳴いていたアブラゼミがいた。小学生だった私はそいつをかわいそうに思い、生け垣をかきわけて助け出してやった。生け垣の葉っぱも人間の手もセミにとって違いはないのだろう、そいつは私の手の中でさらに激しくジージ一と鳴き暴れるのだった。
そんなセミを逃がすべく、すぐ近くの木の幹にとまらせてやろうとひっくり返したところ、なんと頭が半分なかった。頭部に小指大の丸い穴が空いており、茶色をした何かが見えていた。
私はびっくりしてセミを放ってしまった。そしたら、そいつはジジジと音をたてながら地面に墜落した。もはや飛ぶ能力を欠いているらしかった。
まるで状況を理解できなかった自分だったが、ふと先ほどセミがいたあたりを振り返ったところ、そこに見たことがないほど大きなカマキリがいた! 物凄い形相で私を睨みつけていた!
…………
昆虫からあれほどの敵意を感じたのは、後にも先にもこれ一度きりです。獲物を強奪されたカマキリのこの上なく恨めしい眼を、いまだに忘れられません。
どーもどーも、ご無沙汰です。
久しぶりの日記とつぶやきにコメントくださり、ありがとうございます。
最近いくつかテキストをこしらえたので、ニコタにアップしようと思いました。
そうなんです。アブラゼミを食べていたのはカマキリなんです。
私が何もしなければ間もなく絶命していたろうに、私が余計なことをしたばっかりに動けない状態で放擲されるという残酷な目にあわせてしまいました。
成仏してください。南無~