【第7話】シン・ラジオ・ガール
- カテゴリ:自作小説
- 2024/09/26 22:05:49
※今回は、マッキーこと槇原先生の視点に立ったお話です。
誤解なきようお願いいたします※
ったくもー こいつときたらっ(プンスカ
ちょっと目を離したら、後輩女子とこんなきわどい行為に及びやがって…
茫然と突っ立ったままの甲斐名都をチラッと見ては、半分意識遠のいたようなヤツに向かって、私は激しい言葉を浴びせかけてた。
「だからマッキー…誤解だってば…」
「うるさいうるさいうるさいっ!」
なんかむかつく。
大体、この不真面目な天文学部部長(部長って言っても、部員は一人しかいないけど)のために、他の部の顧問要請はすべて断ってきた、この槇原めぐみ様が顧問を引き受けたのにっ!
甲斐名都が入部してくるまでは、私たち二人で和気あいあいとやっていたのにっ!
(どこが和気あいあいだ?と俺は思うが…:ここは俺の感想ね)
こんな青臭い女に、鼻の下伸ばしやがって!
私は何とも表現しようのない感情に引きずられるまま、彼をボコっていた。
まぁ、さすがの私でも、こんなことは口に出しては言えない。
生徒に恋愛感情を抱いてると誤解されてしまうからな…
でも、そう考えれば余計に感情の持っていき場がない。
しかし、あらゆる部活の顧問を断り続けたのには理由がある。
たいした理由じゃないけどね。
だいたい、この学園に教師として大学新卒で来たのが3年前だ。
『槇原先生、あんまり学校の近くで酔っ払ったりしないでもらえますか?』
何て学年主任に言われながらも、定時で終わって、校門から歩いて10分の居酒屋で晩酌がてら食事して、お酒飲んでアパートに帰るって生活が、それなりに気に入ってたんだ。
そりゃあ、たまにはぐでんぐでんになっちゃったこともあったかもだけどな…
記憶が飛んでるから…ま、そのへんはな(笑)
んで、今年は2年の教科を担当することになって、初めて教室に行ったのがヤツのクラスだった。
だいたい、若い女性教師相手だと、高校生にもなればナメてかかってくる。
男子A『せんせー 彼氏いるんですか?』
私『あはは、気になります?』
(うるさい。そんなことお前たちに何の関係もないだろっ)
男子B『いないんですか?じゃ、俺、立候補しようかなっ』
私『嬉しいわ。でも、もっと大人になってからねっ』
(誰がお前みたいなDTと付き合うかよっ)
心の中の声は激しく罵倒しているけど、表面上はにっこりとしていたんだけど、無理がたたってその疲れること疲れること。
そんな時だった。
ざわつく教室内の窓際に、この騒ぎに全く無関心って感じでぼんやり外を見てる男子生徒が見えて。
その細面の顔と、男子にしては長い睫毛が印象に残った。
それがコイツだ。
私にヘッドロック掛けられてへらへらしてる。
最初の印象は、クールな子だなって感じだったのに…
どんどんイメージかけ離れていくんだ。
クラスでハブられてるような感じはしたんだけど、当の本人がそんなに気にしていないようなので放置しておいた。
それから何度か授業に行くたびに、私の視線は窓際の席を追いかけるようになっていた。悔しいけど気になっていたのは事実かも。
やや褐色っぽい瞳って、恥ずかしながら私が弱いポイントなんだよなあ…。
授業は真面目に受けるんだよ。
教科書開いたまま、一心に、じっとこっちの目を見据えながら、授業を真剣に聞く姿は、他の生徒たちと違ったよ。
私は胸のざわつきを隠して、その目をわざと無視して授業続けたんだ。
んでさ、学年主任から、その気になってた生徒が部長だっていう天文学部の顧問に推薦されたのは先月。私は躊躇なくその申し出を受けちゃった。
断られることを想定していた学年主任が一瞬固まったっけ。
『先生、いいんですか?』
えええっ、普通はそんなこと言わないだろって思ったけどね。
でも、この(可愛くて生意気で邪魔な)1年女子が
『センセー!誤解ですよっ 私たち、何もふしだらな事してませんしっ!』
何て言うから余計に逆上しちゃって。
今は反省してる。
居酒屋で焼きタコつまみに焼酎…久しぶりだわ。
カウンターで一人酒しながら、さっきの事反省してるよ。
ごめんな。ってね。
続く
そして生徒の中で気になってた存在だったとは…。
この微妙な関係、今後どうなっていくのか気になります。
微妙に微妙にAncientな香りw
そんなに先輩コトそいつは、細面の顔と、男子にしては長い睫毛の授業真剣に受ける系男子生徒だったんだ☆
え~?俺って言ってるよね。僕でなくて。彼視点だとちょっと男気ある風だけど、周りにいる人の印象とはちょっと違うんですね☆何か、守ってあげなきゃ系に感じる。。。
それで、本名は伏せてあげてるなんて健気ですね☆
居酒屋で反省しちゃうとこも可愛いです☆
それなのに、彼はラジオの子と再会果たしちゃってどうなるのかな?一体誰が好きなのかな?
またしてもけ~すけさんワールド突入ですね☆