Nicotto Town



商業電子音楽の種類を学ぶ。


みなさま。ハウスとかテクノとかトランスとかEDMとか、判ります?
アタシゃサッパリ。テクノやユーロビートを毛嫌いしてたから、
いまだに区別がつかない。そこで調べてみた。

【1】テクノ(ポップ)  I feel love/Donna Summer (1977)

コレあたりがテクノの元祖らしい。確かにそういう音ですねぇ。
クラフトワーク的シーケンスサウンドで『Hot Stuff』を作ってみた。
当時の私はその程度にしか思ってなかったし、まるっきり佳さも感じなかった。

【2】ユーロビート You spin me round/Dead or Alive (1984)

ハイハイ、ありましたねー、こういう音楽。これがユーロビートね。
この手の音楽はコンピレーションアルバムが大量に売り出されて、
10年ほど経過して中古屋の100円均一箱に山盛りになってましたね。

【3】ハウス Pump up the Volume/MARRS (1987)

ラップやヒップホップも全く聴かないが、この頃から導入されるのかしら。
BPM最優先、とにかく反復、整理された音像にイコライジング……。
ナチス党集会でゲッペルスはこういうの流したかったはずだ(ヒドい偏見)。

【4】ジャングル We are I.E./Lennie de Ice (1991)

初めて聴いた。なるほど、ジャングルって名付けた理由がなんとなく伝わる。
第三世界に急速に接近してる気配みたいなもんが感じられますな。
でも、こういうの聴きながらヘドバンしてる人種と音楽語りたくないなー。

【5】ドラムンベース Atlantis(I need you)/LTJ Bukem (1993)

うむ、ポリリズムですね。シーケンスフレーズがシャッフル気味なのに、
タイコは疾走する8ビート、上モノのパッド系シンセはクラシック的。
製作費の安いサスペンスアニメで夜の追跡場面に流すと似合いそうだ。

【6】ゴアトランス Mahadeva/Astral Projection (1995)

トランスというのもサブジャンルが山ほどあるとは知らなかった。
インド/中近東的要素を取り入れたのが初期のゴアトランスだという。
聴いてみた。あまりにも西洋化されすぎたインドじゃないかしら?

【7】サイケデリックトランス The Shen/Infected Mashroom (2000)

サイケデリックか。世間さまがそういうならサイケなのでしょう。
主体性を喪失した疑似的一体感と動物的高揚の混淆物としてサイケを捉えるなら、
そうなのかもしれないけど……なんか凄く違和感を覚えるのです。

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数時間かけ勉強し、色々得るところはありました。
まず、こういう音楽は大衆操作と管理・扇動には誠に重宝だという事実。
『ああ紅の血は燃ゆる』や『旗を高く掲げよ』と指向性が同一(偏見)。

次に『未知』が皆無であることにも気づき、けっこう驚いた。
反復とゆるやかな変調を軸にヴォイスや効果音のせた電子音楽ならば、
『Revolution No.9』や『In C』の昔から変化はない。

創造性がどこに発揮されているのか?という疑問もなくはないが、
ニーズがあり売れてるものに文句をつけるのは高齢者の悪癖なので、
現代人は『既知の世界』の緩やかで着実な拡張を好む、と言うに留めよう。

音質のツマラナさには呆れる。デジタル技術のいちばん悪いところだ。
全て人力でやったら遥かに素晴らしいと思う。すでにやった人々もいる。
ドイツのCAN周辺にはそういう偉人が多い。ヤキ・リーベツァイトとか。

ヒップホップやラップに感じるのと同じ不満もある。
大切な、切実なメッセージを届けたいという意志は尊重したいけど、
それにはまず『個』のオリジナリティの発露が欠かせない。

EDMよりラップのほうがまだマシかもしれないけど、
なぜ既成のリズム、音律に載せなければ伝えられないのかが分からない。
昔からあるポエトリーリーディングのほうが遥かに効果的だと思うし。

ヒトはそれぞれ固有の、唯一無二のビートを持ってるわけでして、
それを維持し放出しつつ他者と共に在る状態というのが、
ダイバーシティとか共感的理解というヤツの真の意味だと思うんだけど。

商業電子音楽には、表面的な様相やファン層はともかく、
「長いものに巻かれていく」ことを是認させる恐ろしさが感じられます。
私の愛するフリージャズや欧州即興演奏等々の対極に位置する音楽。

批判はここでオシマイ。最後にひとつ、小さな疑問。
ケミカルブラザーズは私より一回り下の音楽好きにかなり支持されてるが、
彼らはなんというジャンルになるのだろう? ワカラン。




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