Nicotto Town



四畳半タイムマシンブルース


"成熟した恋ほど、語るに値しないものはない"



映画館にて森見登美彦氏の「四畳半タイムマシンブルース」を鑑賞してきた。
3年程前に小説「四畳半神話大系」を読んで以来森見氏のファンである。
森見氏が描く、主人公の情趣ある捻くれた思想が好きだ。

私自身も日常生活において、杞憂に終わるであろう物事について必要以上に執着を持ち熟考を続けてしまうことがある。
所謂「考えすぎ」て辛いだけなのだが、思考から逃れられないのである。
何も考えず過ごせたら人生どれ程楽なのだろうと思うことがある。

しかし思考を放棄した人生とは、奥行きのない浅薄なものではなかろうか。
捻くれた強い思想や経験を持つ人間は面白い。
(周りに悪影響を及ぼす捻くれ性悪は良くない。自らの思考の良し悪しを考え、発言の選択をわきまえることができる人が、良識ある人だと思う)

確かに、余計なことは何も考えないでいると生きやすいと思う。
しかし敢えて考え、複雑化した思考に苦しむことで、カオスなこの世界をより味わうことができるのではないだろうか。

まあそうであるにしても、思考放棄すべき場面・瞬間は確かにある。
思考の取捨選択の塩梅が難しい。これはある程度人生経験に依存するとも思う。

これからも、世知辛い世の中で藻掻き続けていきたい。





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