Nicotto Town


ジュンチャン


テニスの王子様 その2 王子様チャンピオンになる


さて、いきなり1年生大会で市内優勝、それもあまり普段やってない軟式での出来事で、ペアの雄介は当然だろ、というような顔をしていたが、姿格好だけがリョーマ君そっくりさんの僕は、ほんとうはおろおろしていたのだ。

 アー,優勝かー、頭がボーとして来て、何がなんだかわからない状態、この状態を、自分を見失った状態というのだろう。

 試合後に先生や友達からヒーロー誕生のような目で見られ気分爽快、でもちょっと不安。

 雄介のお母さんはチアガールのように派手な人で、とても喜んじゃって、「今日はみんな、焼肉ただでご馳走しちゃう」と言ってくれたのだ。

 この人はけっこうむちゃをやってしまところがあり、大会に参加した一年のメンバー全員はなりゆきで雄介の焼肉屋に行くことに。
               
 ママに奢られると後が怖いので、担任の先生は先に帰った。

  「先生なんかいらん」 、雄介のママは無視して、全員を自分のワンボックスカーに乗せた。

 我がペアの焼肉屋の雄介だが、まるで紅の豚のように太っているので、彼には柔道や相撲の方が向いてると、常々僕は思っていた。そんな我が子でも、チアガールママにとっては可愛いんだろうな。
              豚が雄介、きれいなヒ女性は雄介のチアママ程度かな?

 いつも焼肉とかうまいもの食ってるから結果が豚なんだ、おまえなんか一緒にいるとペアの僕は恥ずかしいんだぞ、と本音の声にならない声が出そうなやつ。それが、雄介だ。

 青春学園の誰にもそんなやつはいない。そんなのがチャンプなんて、僕はちっちゃいけどリョーマ君に似ているから、青春学園名乗っても許されると思った。

 あとのメンバーは県会議員の息子の久人牧師の子どもの範久極貧の工員の子の一樹、それに母子家庭の子の翔の6名
 以上、我が青春学園のレギュラーメンバーです。

 ちなみに僕は公務員の子ダヨーン

 今日が事実上、このメンバーのめちゃくちゃな物語の始まりだった。




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