Nicotto Town



小話:6月の庭①

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「こんにちわ」少女


「こんにちわ
  おじゃましてます

  初めまして」かかしさん

「ようこそ、かかしさん。

 黄色の傘と長くつがお似合いです」少女

「ありがとう。」かかし

「かかしさんって、腕は いつも横に伸ばしているのですか?」少女

「そうなのよ。
 だから 傘も 肩と首の間に挟むようにしないといけないから、動きにくいのよねー。

 それに 足だって1本だから、かわいい長くつも1個しかもらえなくて><」かかし

「それは 残念ですね」少女

「でも ずっと立っているのなら 靴をワンセットもらって
 自分の前においておけばいいじゃないか」ワンコ1

「そうなんですよ!
 私もそう思ったのですが・・・

 実はね、私 歩けないけど ワープできるんです。
 
 それで 今日もこうして散歩に来たんですけど
 私のワープ能力では、靴も 片足分しか持ち歩けないのです」 悲しそうなかかし

「あらぁ~ 困りましたね」少女

「でしょ でしょ」

「じゃ、こんど 足を2本にしてもらえば?」ワンコ2

「だねぇ、最近のかかしさんって、人間そっくりの外観にメイクしたのをよく見るよ」ワンコ3

「そうそう 道のわきに、かかし村みたいなのができていて
 自転車を押していたり 乳母車を押していたり
 椅子に座ってくつろいでいたり
 いろんなかっこをしているかかしさんたちが居るの」ワンコ4

「まぁ! それは どこです?」かかしさん

「えーと どこだっけ
 棚田があって 豊富な湧き水があって 
 村の方々が自ら演じる歌舞伎小屋があって
 近畿のどっか」ワンコ1

「ごめんねぇ 僕たち 人間の地名に疎くって」ワンコ2

「いえいえ 興味深い話を聞けて良かったです。

 私たち 田畑で一人見張り番の仕事が多かったので
 よその情報に疎いんですよ。

 だから鳥よけ野お仕事が私たちの手から離れた今
 こうして 私も 一人旅を楽しんでいるのですが
 なかなか ほかのかかし仲間と出会えなくって・・

 でも これから かかし村を探しに
 もうちょっと 山の方に行ってみます。

  ではまた ごきげんよう」

そう言って かかしさんは ワープで姿を消しました。

☆ ☆
本日のキラキラ:おしゃべり。ペット





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