Nicotto Town


モリバランノスケ


お蝶の伝言

今日から六月。私は、起床し、洗顔を終えると、ログハウスから、ベランダに出る。朝の柔らかな陽光が、庭の草木樹木達を、優しげに照らしている。私は、彼等に、(おはよう御座います)と、挨拶した。(おはよう、オハヨウ)・・・と返事が。

私は、深呼吸をして、新鮮な朝の空気を、体内の隅々にまで吸い込む。心と体が、程良く溶け合ったのを感じる。その時、妻の(食事ですよ)という声に促され、ログハウスの中に戻った。既に、テーブルには、我がFamilyの全員が、席に着いている。皆で、(いただきます)と、声を合わせて、Breakfastを始める。アオコの笑顔が眩しい。

アオコの隣に座ったクモ吉が、甲斐甲斐しく、彼女の世話を焼いている。昨日、(俺がまもる)と
宣言していた通りの仕草。アオコの前に置かれた、蜂蜜の皿に、ゴミでも入ろうものなら、直ぐにでも、長い脚で取り除こうとでもする姿勢だ。

Breakfastが終わり、談笑Timeに移る。穏やかな寛いだ雰囲気の中で、アオコが徐ろに、(母から皆様へMessageを託されています)と話し始めた。

○ログハウスにお住まいの、又、庭森にお住まいの皆様。お元気ですか!。この度は、娘の
(アオコ)が、お世話になります。どうかよろしくお願いいたします。

私は、生前(?)、老クスノキさんを始め、皆様方から、色々な事を教えて頂きました。本当に、有難うございます。

皆様に、お伝えしたい、大切な事が御座います。それは、私は決して死んではおりません。生きております。私は、そちらの世界からこちらの世界に移動しただけなのです。

こちらの世界は、何処か遠い所に在るのではありません。それは、肉体と言う足枷が在りますから、皆様方が実感すること、それはなかなか難しい事ですが、今も、常に、皆様の回りに在り、私はそこに生きております。

常に、存在しているのは、(魂、精神、心)とでも言える、私達が古来から言い続けて来た概念です。私の肉体は終りましたが生きています。

この世とあの世を繋ぐのは、何だと思われますか?。それは、(言葉、コトバ)です。今、こうして、死んだ(?)私と皆様方の気持ちが通じ合っているのも、(言葉、コトバ)が働いているからです。

皆様、どうかお元気で!。

それでは、又・・・・・・・・○

我々は、アオコから聞かされた、お蝶の言葉を
反芻している。各々の心に、深く広くジワジワと染み渡ってゆくようだ。

お蝶のメッセージを語り終えたアオコは、しみじみと、語りだした。

○昨日、このログハウスには、母の想い出が、いっぱい詰まっている、と、申しました。が、彼女は、ここに、生きている。嬉しい!!○




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