Nicotto Town


モリバランノスケ


たかおの家

今朝は、曇り空だが、時々、薄日も差し込み、風もなく穏やかである。天気予報によると、夕方までは、このままどうにか、保ちそうだ。いつもの様に、皆で、心からの言葉を交わし合う語らいの中で、Breakfastを楽しんだところだ。

私は、(それでは、朝散に出掛けようか!)と、皆に語りかけ、自分を奮い立たせるように声を上げる。持ってました、とばかりに、チャムが、席を立つ。そして、今朝は、お蝶も!!。彼女が、朝散に同行するのは、珍しい事である。が、その目的は、ハッキリとしている。大鷹の(たかお)の新居を訪ねるからなのだ。

我々は、(気をつけて!)と言う妻の声に送られて玄関のドアを開ける。そして、ベランダから、庭を見下ろして、草木樹木達に(おはよう)と挨拶した。彼等からも、(おはよう)(オハヨウ)・・・と言う、明るく元気の良い声が返って来る。

ベランダを降りて、右側に進む。この間にも、つつじ、紅葉、スギ・ヒノキ、等に、挨拶を。
そこを抜けて、少しの坂を降りて、老クスノキの下にたどり着く。そして、彼に挨拶をする。

私 (この度は、たかおの住まいの造形を許して
  いただき、誠に有難うございます)
楠 (こちらこそ。彼とは、馬が合うんだ。毎日
  親しく会話が出来て、私は嬉しい。そして
  何より、私の、身辺警備も、万全だしね)

老クスノキの樹上を見上げると、大鷹のたかおが、巣の中から、顔をちょこんと出し、こちらを眺めている。早速、チヤムが、木をよじ登り始める。お蝶も、ヒラリと羽を動かし、空中に舞いあがる。その二つの動作が出来ない私は、何やら楽しげに語り合う三人を、微笑みながら、羨ましげな気持ちで、眺めているだけだ。




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