Nicotto Town


モリバランノスケ


花粉症

(いただきます)と、私ども夫婦、お蝶、チャム、カスタムは、揃ってBreakfastの食事を前にして挨拶を交わす。笑顔で、元気な声で、が、我が家のモットーである。一瞬、チャムが下を向いて、(クシュン)と、くしゃみをする。花粉症だろう。

我が山もそうだし、公道を挟んだ隣の山林は、特に、スギ・ヒノキが多く生息する。我々人間にとって、いや、チャムの様な動物にとっても、辛い季節だ。花粉症が話題となる今シーズンは、スギ・ヒノキにも、本当に肩身の狭い事だろう。然しながら、彼等にとって、花粉を飛翔するのは、何らかの意味があっての事だろう。

昨今、花粉を飛ばさない、スギ・ヒノキの研究がなされていると言う。けれども、これは、本末転倒である。現在、これだけ花粉症が蔓延しているのは、我々人間の、ここ100年間、目先の利益を追求してきた生き方に、責任がある。

先の大戦時、材料調達の名目で、成長の速い、スギ・ヒノキが、大量に植え付けられた。今、その幼木達の、堂々たる大人に成長した森が、日本のそこかしこに在る。しかし、人手不足が理由で、放置されたままだ。それは、我々人間の、強欲が、もたらした森の姿。人間達は、自らが招いた原因から目をそらしてはならない。

ここは、彼等(スギ・ヒノキ)が、何故このように大量に花粉を飛翔させるのか、対等の立場に立って、その訳を聞こうとする態度が、われわれ人間には、求められている。彼等は、(花粉を飛翔ぜざるを得ない)、という生き辛さを抱えている。我々は、(花粉症)、という生き辛さを抱えている。共生という観点から解決策を考えよう。




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