国際女性デーのこと
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- 2024/03/09 11:16:56
国際女性デーは、「きっかけは1908年3月8日、アメリカ・ニューヨークで婦人参政権を求めてデモが起こったことから始まります。
ヨーロッパの国々はこのデモによる大きな影響を受け、最終的に1975年、国連がこの日を『国際女性デー』と制定しました」とあります。
「ミモザの日」とも呼ばれているらしいですけど。
これらの日本語サイトを読んでみると「なんて牧歌的な」と思います。なぜなら、私がこの「国際女性デー」を知ったのは、確か、2018年のスペインでの出来事をWeb上で見たからでした。どんなものかというと以下のようなものでした。
同じ年2018年の春、闘争的なフェミニスト・ストライキがスペインを機能不全に追いこんだ。500万人を超える参加者に支えられ、24時間にわたるストライキを組織したウエルガ・フェミニスタ(フェミニスト・ストライキのスペイン語)の主導者たちが呼びかけたのは、「性差別的抑圧、搾取、暴力から解放された社会の実現」であり、「私たちに従順であること、服従すること、沈黙することを要求する家父長制と資本主義の協力体制に抵抗し、闘いを挑む」ことだった。・・・「この三月八日、我々は断固として、すべての生産活動、また再生産活動を停止させる」。そして今後、「同じ労働に従事する男性よりも劣る労働条件や賃金を決して認めない」と。(Arruza, Bhattacharya and Fraser[2019=2020:10-11];
Arruza, Cinzia, Bhattacharya, Tithi, and Fraser, Nancy 2019 Feminism for the 99%: A Manifesto, Verso. =2020 惠愛由訳『99%のためのフェミニズム宣言』人文書院。
注によれば「三月八日の国際女性デーに、スペイン全土で女性たちが職場および家庭での労働をすべてストップさせるゼネラル・ストライキを決行。
スローガンは『女性がいなければ世界は止まる』」とあります。このような女性の「国際女性デー」ゼネストは、堅田によれば2016年にポーランドで発生し、その後ヨーロッパ各地に広まったもののようです(堅田[2021:42-43])。
堅田香緒里 2021 『生きるためのフェミニズム:パンとバラと反資本主義』タバブックス。
「国際女性デー」は「バレンタインデー」みたいな何チャラデーとは違います。
映画でこんな問題について考えてみたいなら、「ウーマン・トーキング」をおすすめ。「ノマドランド」の女優フランシス・マクドーマンドがプロデューサー&出演している。小さな村でレイプなど女性が巻き込まれる事件が相次ぎ、女性たちが本音を発言し始め、周囲を巻き込んでいく物語。