Nicotto Town


モリバランノスケ


死・・・心

微かな北風が吹く。が、一段と、春めいた陽気に包まれた、気持ちの良い昼下がりだ。皆で、lunchを楽しんだ後の、くつろぎの時間である。アカギマダラのお蝶とシャムネコのチャムが、何やら小声で、ヒソヒソと、話し込んでいる。

チャムは、テーブルの上に置かれた、サボテン(カクタス君)の身に、親しい友人の如く寄り添うお蝶を、真剣な眼差しで見詰めた。

チャム (昨日の続き・・・・教えて下さい)
お蝶  (良いですよ)

彼女は、少し考えを巡らせているのか、しばし、沈黙した後、語り始めた。

私は、この初夏に、多分五月頃、確実に死を迎えます。それを考えると、夜も寝れないぐらい怖くて寂しくて。けれど、昨日も話したように、(老クスノキさん)、(光様)と、深い会話を交わすことで、死に対する、恐怖が薄らいだんです。

チャム!。貴方は、(心)について、考えたこと有ります?。その方は、この目には見えない。然しながら、何時も、自分の側にいる(在る)。けれども、あらためて、その方を感じることって少ない。いったい誰、何処におられるの?。

私は、今まで、心さんは、脳とか心臓に居られると思っていたけれど、改めて考えた事は無かったの。でも、(老クスノキさん)、(光様)との、深い会話から、教えられたんです。私は、(心)の中にいるのだと。(心)って、宇宙の様な存在なんですね。でも、星がキラキラ光る物理的宇宙でないんです。それは、(心の宇宙)なのです。

だから、今、私は、死ぬ事が、寂しくない。

だって、生まれ故郷に、戻れるのですものね。




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