Nicotto Town


モリバランノスケ


バタフライブギ

お蝶は、空高く、宇宙深くに、舞い上がった。そして、こみ上げてくる、なんとも表現のしようのない満たされた感慨に浸っている。雲ひとつない真青な大気。南の方角には、太平洋の海原が、キラキラと遥か彼方まで拡がっている。

彼女は、思わず、踊りだしている自分に驚く。それは、多分、気を付けていないと、自分では覚ることの出来ない心の深い場所からの要求。
それは、楽しくなると、自然に体と心が踊りだす、あのリズム。$$バタフライブギ$$$。
下から、お蝶の様子を眺めていた、我々は、口々に(ヨシ)、<イイヨー>などと応援!。

お蝶は、尾を左右に動かしたり、両足でバランスを取ったりしながら、円を描くように旋回。
更に、調子に乗つてきたのか、逆さでの飛翔。
更に更に、羽を動くすことなしの、滑空飛翔。
その光景は祭典でのブルーインパルスの様だ。

観覧席(?)から、興奮して眺めていたピョン太が叫ぶ。<お蝶!、歌ってよ!!、貴方の歌が聴きたいよ!!!>。それは、彼一人の気持ちではなく、ここに居る皆んなの総意である。
その証拠に、それぞれに合点だと頷いている。
お蝶は、その要求を聞きながら、(今日は、どうだろう、歌えるかしら?)と苦悶している。

お蝶は、ブギのリズムに載せて、歌いだした。
それは、バタフライソング、ブギブギだ。

今、こうして飛んでる事が、楽しい!
今、こうして踊っている事が、楽しい!
今、こうして生かされている事が、楽しい

私の心は、幸福で満ち満ちています
私の身体は、天にも昇る心地

しかし、私の余命は、あとわずか
でも、私は、少しも、寂しくないノ

だって、心の許しあえる仲間が居るんだもの
だって、言葉の通じ合う仲間が居るんだもの
だって、信頼して生きる仲間が居るんだもの

毎年、日本列島を南北に縦断する苦難の旅
何故、何故だろう。何故するんだろう。

長い間、分からなかった
息も絶え絶えになりながら
だた、ただ、苦しいだけの人生、それの意味

私は、やっと、その意味が、分かったノ
私は、ようやく、その意味が、分かったノ




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