迷いの森の山小屋で~魔王と姫~
- カテゴリ:自作小説
- 2024/01/17 23:22:02
魔王と姫のお話の続きです。
気が付いてみたらなんと4か月振りの投稿になりました(^-^;
大分間が空いてしまったので、しばらく魔王のお話も続けて書いていけたらなと思っています。
前回のお話はこちら
↓姫の逃亡計画
https://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=1640941&aid=72771416
魔王の城から抜け出したちょこころね姫は迷いの森の果てにある山小屋まで辿り着き、小屋の中へと入りました。
この山小屋は、ちょこころね姫の王の命令で建てられた小屋で、この先の魔王が支配している迷いの森への侵入が危険だということを教えるため、そしていざという時の避難所としても使われる場所でした。
植物が好きな姫にとっては、この森は楽しい場所だったので、この小屋の意味も自分にとっては、休憩所というのんびりした意味をもっているだけで、本来の目的の意味を感じることなどこれまでありませんでしたが、今回ばかりは、いざという時の場所というのはぴったりかもしれないわね、とそう思いました。
しばらくぶりに訪れた小屋の中を見回してから、
いつもの様にイスに腰かけて、魔王の庭から持ってきたバラのカゴをテーブルの上に置きました。
すると、ドアがたんたん!と叩かれて、外から声がしてきます。
「姫様!ちょこころね姫様!!」
その聞き慣れた声は魔王の使い魔のフェネックのものでした。
ドアを開けてやると、フェネックはすぐに彼女の肩の上に飛び乗り、こう言いました。
「姫様、お願いです。早くお城に戻りましょう。
魔王様がお怒りにならないうちにお戻りになって、
お部屋の中にいれば、きっとお許しになるでしょうから。
私と一緒に帰りましょう」
すると姫は
「もう城には戻らないわ。出ていくと決めたの。
少なくとも、自分からは帰るつもりはないわ」
それでもフェネックはひたすら帰りましょうと繰り返してきます。
姫はもう答えるつもりはないようで、
テーブルの上のバラを見ながら、この先どうなるかと思いを巡らせていました。
魔王の庭園から持ってきたこのバラ・・・
魔王の魔法がかけられたバラの花は、王国のものとは違うエネルギーをもっているから、私を探すのにヒントになってくれるはず、そう思って姫はこのバラを持ってきたのでした。
お城との境に近いこの小屋に置くことで、リアンにも何か気が付いてもらえるかもしれない、そう期待したのでした。
たとえ魔王の魔法がかかっていたとしても、この土地の自然や植物のエネルギーは私に味方してくれると信じているわ。
このあとすぐに魔王に連れ戻されてしまったとしても・・・きっと逃げられる日が来るはず。
そう信じて、魔王が姫の為に作った、めまいがしそうなほどに美しく良い香りのするバラを姫はじっと見つめていました。
きっともう追い付かれてしまうだろう、
という気持ちとその反対にこのまま王国の両親のもとに戻りたい!自分の国まで駆けて行ってしまいたい!
という二つの考えが姫の頭の中でぐるぐると回っていました。
しかし、どれだけ早く駆けていったとしても、それでも・・・きっと辿り着けないだろう・・・
そう冷静に考えると、姫は持ってきたティーセットにカモミールティ―を淹れてゆっくりと飲みました。
むやみに焦ったり怖がったりしても仕方がない。
ただこの先の成功を信じるだけよ。
そう自分に言い聞かせたのでした。
つづく
薔薇をバラバラにしないかぎり、怒ったりしない魔王かも?^^
続きが気になります。
無事帰れるといいね。
魔王様とのロマンスも楽しみだけど。
おつかれさま^^
ずっと下を向いて書き物をしてるから やっぱり肩が凝るんね
おひる ちょっと時間を作って えっちらおっちら やってみて
背中も方もちょっと楽になったかな~って 思ってたけど
素の作業に戻ると振替してきてるしww
あと1週間本土がんばったら 終了やし 目指してがんばるわ^^ もちょっと待ってね^^
終わったら いい子言い越してね(*´艸`)
姫しゃまの あしたはどっちだ?! (; ・`д・´)っ/
意外に肝が据わっている姫様、素敵です。
この先果たして、逃げ切れるのか、それとも魔王登場なのか……?
また続きが気になります。