Nicotto Town



自宅でジャズ喫茶を開くための10枚



秋休みは仕事になってしまったが、
親族友人を招き半日テレテレ過ごす予定の方もいるかもしれない。
BGMは現代人ならストリーミングに頼るのでしょうが……。

昭和のジャズ喫茶気分で10枚かけっぱなしというのも宜しいのでは?
ジャズ喫茶は日本独特の文化だということは海外でも知られてますね。
日本人の評価するアルバムは、欧米とかなり違っているらしい。

某ジャズマンが来日時OPに『Cool Struttin'』演ったら物凄い歓声に戸惑った。
アメリカではソニークラークなんか誰も知らない時代だったんです。
日本の感性で選び抜かれ愛された盤を、あまりマニアックにならぬ程度でご紹介。

【1】Sonny Clack (Pf) - Sonny Clack Trio (1957)

カラフルな鍵盤が洒落ている、ジャケデザインが魅力的な人気盤。
ピアノトリオなのでソニークラークを堪能できます。
この人もバドパウエルの影響下にあるのが判りやすいのではないかしら。

【2】Hank Mobley (Ts) - Peckin' time (1958)

テナーサックスのミドル級チャンピオンという評が似合う人。
リーモーガンとの適度に刺激的なやりとりを聞いた誰かが、
「つっつきあい(Peckin')」と名付けたという逸話も納得の快適さ。

【3】Lee Konitz (As) - Motion (1961)

今回挙げる中ではいちばん前衛に近いけど、十分王道ジャズの範囲内。
オーソドックスなジャズを題材に、オーソドックスな編成で、
いつ解決するか分からぬ、もどかしいラインを続けるのがコニッツの魅力。

【4】Kenny Burrell (G) - Midnight Blue (1963)

ジャズ喫茶に似合うギターの名盤だって沢山あるんですけど、
タイトルとジャケが凄く雰囲気あるので、この人にしました。
都会的な黒さと泥臭さが、まことにジャズ喫茶に合う。

【5】Red Garland (pf) - Groovy (1957)

ジャズ喫茶開業するなら持ってないといけないピアノトリオ、その2。
初期のマイルスを支えた人ですが、ヴァーチュオーゾというわけではなく、
だからこそジャズを体現したような演奏なので、愛されるのでしょう。

【6】Art Pepper (As) - Meets the Rhythm Section (1957)

日本のジャズ好き高齢者にアンケートとれば一位であろう超有名盤。
激しく情感を暴走させることもある後期の演奏と違い、ここではひたすら端正。
冒頭の『You'd be so nice to come home to』でヤラレる人は多い。

【7】Lee Morgan (Tp) - Candy (1957)

中期以降、8ビートで軽快な曲をヒットさせるリー・モーガンですが、
若き天才という初期の輝きが現れているこの盤が日本では愛される。
屈託のない、溌剌とした演奏の佇まいが九郎判官義経を思わせるのかな。

【8】Wynton Kelly (Pf) - Kelly Blue (1959)

ジャズ喫茶御用達ピアニスト3人目。粋でイナセなピアノの最右翼。
マイナーの曲でも暗くないでしょ? そこがケリーの真骨頂。
この人の参加した名盤だけでも10枚を軽く超えるほど売れっ子でした。

【9】Kenny Dorham (Tp)- At the Cafe Bohemia (1956)

『静かなるケニー』というアルバムが代表作ですが、このライブも人気。
マイルスのテイクで有名な『Round about Midnight』も演ってます。
ビバップの香りを残しつつ、先取の気質も持ち合わせた名トランペッター。

【10】Sonny Stitt (Ts) – Tune-Up! (1972)

唯一70年代。ソニースティットは酒癖悪くマイルスのとこを首になったが、
ジーン・アモンズとのテナーバトル等、名盤を数々残した人です。
70年代にもバリバリのジャズがあったことを覚えておいて頂きたく採用。

動画サイト等で全て試聴可能なのを確認しました。
お宅で一日、ジャズ喫茶開業なさってはどうでしょう?
できればジャケットを打ち出し、音源変えるたびに飾ってあげてね。





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