P・バラカンが流さない1973年の愛聴曲
- カテゴリ:音楽
- 2023/08/29 15:20:41
バラカン氏が1973年の名曲名盤を数回にわたり特集したんですが、
酸いも甘いもかみ分けたオトナの選曲で飽きてしまった。
騒がし・喧し系を徹底的に無視されると不条理な怒りが湧いてくる。
たとえばコブハムの『スペクトラム』からは『レッドバロン』を流した。
『クアドラント4』は絶対かけないぞという意地みたいなものも感じる。
業界人としての見識と健全な良識が、支持を集める理由なんでしょうけど。
よし、補完しよう。73年の名盤、日本では少ないが海外には山ほどある。
バラカン氏がゼッタイかけない、ウルサくヤカマしくコレみよがしな、
ガキ向き騒音音楽を10曲挙げてやろう。オレの脳内はガキなのだ。
1.『夢うつつ』/村八分
「早くやれ!」「キャー」という観客を「ウルセェ!」と一喝するチャー坊。
緊張感をものともせず始める富士夫さんのダル格好いいカッティング、
「俺は〇〇〇、〇〇〇者/心の醜い〇〇〇者……」コレです。日本ロックの至宝。
2.『MAKE UP』Flower Travelin' Band
はっぴいえんどやキャラメルママ系に敢然と背を向けたJAP ROCK。
日本語でロック!? そんなダセェことできるか。裕也さんの想いを受け、
これぞ日本人が演るロックだという気概に満ちた和風フレーズの洪水に溺れる。
3.『Future Days』CAN
序盤のサウンドコラージュはウクライナ紛争すら予見してたのかしら。
やがて始まる静謐なアンサンブル、たゆたうダモの軽快な絶望感。
50年という時が人類には無益だったことを実感できる至福の一曲。
4.『Arbeit Macht Frei 』AREA
『7月、8月、9月(黒)』も素晴らしいが、このナンバーも秀逸。
「君は惨めさの中で理解する/【労働が自由をもたらす】ことの意味を」……
グローバルでクリエイティブな大企業の朝礼では決して語られない真実がある。
5.『Mëkanïk kömmandöh』MAGMA
現世の終わり、黙示録的終末にはぜひ流していただきたい。
MAGMA教という異端の邪教に堕ちたファシスト的音楽集団がMAGMAであり、
呪われし地球人の最後の一人が息絶えるまでMAGMAの轟音は木霊し続ける。
6.『Experience』Gentle Giant
GGはモーツァルトに最も近いロック集団でありましょう。
西洋音楽というものの構造をここまで熟知して使いこなしてるんだから。
ライブ映像はどれもこれも開いた口が塞がらない超絶技巧のオンパレード。
7.『Nirvana for Mice』Henry Cow
『Leg End/Legend』のあまりにも有名な一曲目。衝撃でしたよ。
CAN、AREA、GGや欧州フリーと比べると立ち位置の違いが明確になりますね。
『Modern Music』と呼ぶのがやはり一番ふさわしいかな、と。
8、『Toccata』Emerson, Lake & Palmer
キースエマーソンがいなければヤナーチェクもヒナステラも聴かなかった。
野蛮きわまりないアナログシンセの洪水にリズム隊の見事なパフォーマンス。
バンドの幸福な時代を思い出させてくれる歴史的名演ですね、これも。
9、『Larks' Tongues In Aspic Part One』King Crimson
これも73年です。鬼才ジェイミーミューア唯一の参加作。
映像では毛皮羽織って傍若無人に暴れるミューアの雄姿も見られます。
この曲の遺産で食ってる凡百の音楽家は日に三拝すべし。
10、『I can't wait much longer』Robin Trower
元プロコルハルムのギタリストのデビュー盤、一曲目。
ストーン&クロウズにいたジェイムス・デュワーの歌も絶品。
昭和世代のギター弾きはみなトロワーのサウンドに憧れ真似たのです。
他にもQUEEN『戦慄の女王』、FOCUS『アット・ザ・レインボー』、
阿部薫『彗星パルティータ』、セシルテイラー『アキサキラ』『ソロ』……
全て73年発表。自分の音楽観って、このあたりで止まってるかも。
(思い出し追記)
11.『Super Trouper』Deep Purple
パープルの『紫の肖像』はジョンロードの素晴らしさが堪能できる一枚。
ブラックモアがどれだけやる気なくしてても楽曲と演奏の凄さは別次元。
実はブルージーな名曲だらけなので、未蝶の人はぜひお聴きあれ。
(アベイユさん用に蛇足)
12.『Love Reign o'er me』The Who
超絶大傑作のアナログ2枚組『四重人格』のラストナンバー。
初めて通して聴いたとき、この曲でマジで泣きました。壮絶な大団円。
The Whoとプログレは無縁、でも真にプログレッシブなアルバムです。
13.『Jack The Toad』Savoy Brown
英国三大ブルースバンドの一つ、サヴォイブラウンが発表した、
カウボーイのジャックを主人公とするトータルアルバムのラスト曲。
中間部、タイトなリフにソプラノが気怠く漂う部分がスリリングで格好良い。
14.『Answers? Questions! Questions? Answers!』Focus
トンデモ曲の『Hocus Pocus』の存在は忘れましょう。
クラシック畠の凄腕がロック演るときのお手本の一例でしょうか。
特にアッカーマンの変幻自在なアーティキュレーションは皆の憧れです。
15.『Son and Daughter』Queen
セカンドアルバムリリース直後のBBCライブで聴いてブッ飛んだ。
リズムがよれてもオカズ叩きまくるテイラー、ジミ直系のブライアンメイ、
重厚なディーコン、マーキュリーのオペラ的歌唱……Queenで一番好き。
16.『Inspiration & Power 14』Various Artists ※コレのみ2枚組アルバム
1973年に行われた日本フリージャズの記念碑的祭典のライブ抜粋。
当時、世界の音楽家同様に日本の音楽家も燃えていた雄弁な証拠です。
メンツ挙げるだけで大変ですが、まさに錚々たる顔ぶれ。
宮間利之とニューハード、吉沢元治、沖至、高木元輝、中村達也、ジョー水木、
藤川義明、片山広明、吉田正、翠川敬基、富樫雅彦、佐藤允彦、高柳昌行、
井野信義、山崎弘一、翠川敬基、山下洋輔、坂田明、森山威男、その他。
プログレ文脈でかけるなら高柳4の『集団投射』あたりが宜しいかと。
どういたしまして、お役に立ったようでしたら幸いです。
おかげさまで無事配信イベント終了致しました
とても好評で サークルカフェでの話も盛り上がりました^^
どうもありがとうございました
また機会がありましたら よろしくお願い致します
昨日 私のアメブロに配信の告知ブログを書かせて頂きました
https://ameblo.jp/abeille-4981/entry-12821420339.html
主催のjustinさんも書いてくださっているので ブログ内にリンクを貼っています
それから明日21時に こちらのプレイリストを掲載したブログを投稿する予定です
私がユースケさんの文章を弄るのもおこがましいと思いましたので こちらの日記へとリンクを貼っています
(私がいろいろ書いているコメントが見えてしまうのが恥ずかしいのですが)
いろいろとお世話になりますが どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
ありがとうございます^^
全然関係ないのですが…
ムーンライダーズって今まで聴いて来なかったのですが なんかちょっと気になって聴き出したら 結構プログレっぽいと言うか変な事やってるバンドですね^^
今までずっと普通の歌を歌っている…クリスタルキングみたいなバンドとばっかり思っていました
なかなか面白いです♪
フォーカスに関しては1973年のライブ盤が断然スキです。
アッカーマンのツッコミのシャープさとアウトフレーズのスリル、
後半の古典的歌い上げ方……ぜひそちらでお願いできれば。
名前を伏せる件はアベイユさんのお考えにおまかせ致します。
金曜日にYouTubeのプレイリストを見直していたら 『Answers? Questions! Questions? Answers!』Focusが抜けていました(申し訳ございません)
それで「Focus2」にするか(1972年11月リリース)「Live At The Rainbow」(1973年リリース)のどちらにするか迷ったのですが(「Focus2」は1972年になっているけれど 年末なので1973年と言っても良いと思いました)どちらも良くて迷ったのですがライブ盤の方を入れています
ユースケさんのイメージとしては どちらのアルバムなのかなって思っています
良かったら教えてください
どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
****
それから配信をしてくださるjustinさんや私などが 来週末に配信の予告をアメブロなどに書くと思いますが ニコタにはユースケさんはお一人しかいらっしゃらないので 日記を見に来られたりしてネタバレになるのも何ですので ギリギリまでお名前を伏せさせて頂いても宜しいでしょうか?
誠に勝手ながら こちらもどうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
そう言えば指揮者のアンドレ・プレヴィン氏はジャズピアニストからの転向でしたね
指揮者デビューされた頃は その事についていろいろ言われていて気の毒だったのですが クラシック界の有名指揮者になられました
って プレヴィンさん 私が知らない間に亡くなってました( ノД`)シクシク…
この間は途中から曲を入れながらタイムを計っていたのですが 今日もう一度計り直してみました
日記に書いてある 2の『MAKE UP』Flower Travelin' Band~16の高柳4の『集団投射』までで 1時間40分24秒ぐらいでした(途中で再生が止まってしまったので若干誤差があります)
時間が少し余ったので 一番最初に書いてあるビリー・コブハムの「Quadrant 4」が なかなかカッコイイ曲だったので1番目に入れてみました(アルバムでも1曲目なので良いんじゃないかって思いました)
プレイリストのタイトルは「1973年 名曲セレクション」にしてみました
どうもありがとうございます^^
また配信日が近くなりましたら お知らせに参ります
どうぞよろしくお願い致します (*u_u*)ペコ
タイトル、拙文引用、リンク等、全てお任せいたします。
あれから無い頭で考えたのですが… ヽ(゚、。)ノコケッ
タイトルの事ですが 配信イベントの時はもしユースケさんのご希望のタイトルがありませんでしたら YouTubeのリストに付けている今のタイトルで行こうかなって思っています
配信イベントが終わった後は後半部分だけ残して(「~集」にしても良いかもって思っています)説明文の所にユースケさんの選曲である事を明記します
***
それから 配信時にはアメブロにプレイリストを書いているのですが ユースケさんの曲の解説感想などが大変興味深いので もしよろしければこちらの日記の文章をコピペさせて頂けないでしょうか?
あるいは ユースケさんの日記はログインしていない人も外からも見られるようなので URLをリンクさせて頂けるだけでも嬉しいです
どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
タイトルは仮につけてみたのですが あのままで良いですか?
YouTubeのプレイリストは現在「限定公開」にしていますが 配信のイベントが終わった後は「全体に公開」に変更しています
もし不都合がありましたらお知らせください
配信はプログレサークルのリーダーさんにお知らせした所 9月24日21:00~で大丈夫そうです
また詳しい事が決まりましたら お知らせに来ますね^^
*****
私は日本のジャズの方は上に書かれている方だと山下洋輔さん 坂田明さん位しか知りません
と言っても演奏はほとんど聴いた事がありません
でも ジャズピアニストの小曽根真さんは結構好きです^^
小曽根真さんは もともとはクラシックの演奏家だったのかな?
YouTubeでクラシックの演奏も出て来るし「反田恭平のピアノジャム」に以前出てあったので…
(反田恭平さんは ご存知だと思いますがクラシックのピアニストです)
他に海外のジャズピアニストのバンドだと E.S.T.(Esbjorn Svensson Trio)が大好きです
潜水事故で亡くなってしまったのが本当に惜しまれる方でした
ジャズギタリストの渡辺香津美さんは知っています
私が高校時代だったかなぁ NHKのラジオ番組を持ってあって良く聴いていました
でも演奏はあんまり聴いた事がないかも…
(若い頃は田舎の楽器店に勤めていたのですが「渡辺香津美奏法」とかの教則本は切らさないように置いていました^^)
最近だとアニメ映画の「BLUE GIANT」で作曲を担当された 上原ひろみさんも凄い人だなって思います
彼女は本当にパワフルな演奏をされますね
私はピアノのジャズは どちらかと言うとE.S.T. みたいに静かに語りかけて来るようなのが好きです
でもユースケさんに いろいろ教えて頂いたので これから知らない人の曲も聴いてみたいなって思っています^^
リスト拝見、名前入れてくださり光栄です。
愛聴曲がズラリと並んでてニコニコしちゃいました。
大昔、レンタルLPとカセットでドライブ用テープ作ったのを思い出します。
高柳は初聴取でしたか。JAZZと認識されるほぼ全ての音楽で高峰を築き続けた、
日本を代表するジャズギタリストであり、大友良英や渡辺香津美の師匠です。
メインストリームジャズだと、トリスターノコンセプトの『COOL JOJO』がお勧め。
しかしリスト眺め、私はつくづく幸福な音楽体験をした世代だと実感しています。
人生を変え得るとんでもない名盤が、一年にこれだけ出てるって凄いことでした。
翌年(74年)は日本で次々に愛聴盤が生まれた年です。来年もやりたいなー。
何度もおじゃましてスミマセン
プレイリストを作ってみました
https://www.youtube.com/playlist?list=PLf6P-cxuxZN292rzBHKLJ4yTKkZxlt9T8
アレアを2曲入れていますが これでちょうど2時間ぐらいです
タイトルが判らないので バラカンさんの特集が「1973年の名曲」だったので それを入れています
何か良いアイディアがありましたら教えてください
それにしても「集団投射」って曲は物凄いアヴァンギャルドな曲ですね Σ(・ω・ノ)ノ!
ジャズとは言え 日本にこういう演奏をしている人がいると知って2度ビックリです
曲の順番は2回聴いてみましたが これで大丈夫だと思いました
とても良い選曲で嬉しいです
ありがとうございます^^
そうそう クイーンの1973年のBBCライブ曲は2つあったのですが こっちの方が良かったのもありますが「クイーンⅡ」が出た直後と言うお話でしたので 7月に演奏された方かな?って思い選びました
(もう一つの方は12月でした)
わぁ~ 曲の追加もしてくださってありがとうございますヽ(^o^)丿
実はYouTubeに11曲目までのプレイリストを作ってみたのですが(村八分の曲だけがコピーバンドのとアルバム単位のしかなくて「1曲だけ抜き出してみるかなぁ どうしようかな?」って思っていました
なので2~11まで(1バンド1曲と言う決まりはないので アレアは2曲入れてみました)のタイムを計ってみたら1時間11分ちょっとでした
フラワートラベリンバンドは「SATORI」が好きで 以前は良く聴いていました^^
なので大丈夫ですよ
マグマはPC版のピグがあった時に曲をかけられる場所があって そこで仲が良い友達がマグマ祭りをやっていたのを聴きに行った事があります
他の曲の中にマグマの曲が入っているのは良いのですが 2時間近くず~っとコバイア語の曲ばかり聴いていると かなりの破壊力で・・・半分タヒにました
9月の配信希望の方は現在いらっしゃらないので たぶん9月24日に出来ると思います
何かご希望のタイトルなどありましたら教えてください
ご協力 本当にありがとうございます<(_ _)>
***
追記:
「カナリアバンド」調べてみますね
鳥の声は関係ないのですが 今年になって好きになったジャズの人にDonny McCaslinさんと言う方がいまして
彼の「ボディーブロー」と言う曲には ぶっ飛びました
好き過ぎてプレイリストも作っちゃった
https://www.youtube.com/playlist?list=PLf6P-cxuxZN2JtKW6BKjy2l7FcHFIT1zW
くだらない事ですが クラシックのサックス奏者さんって楽器をピカピカに磨いてある方が多いのですが ジャズの人ってメッキを剥がしたような楽器を吹いてある事が多くて面白いなって思います^^
後 ジャズ関係ではサム・ゲンデルのふにゃふにゃしたサックスも好きです
このアルバムとか めっちゃ好きです^^
https://www.youtube.com/playlist?list=PLGg4P-7ZUhcY84PiGRPIwK0fSl4lWrzaW
同じふにゃふにゃだと ジョン・ハッセルのトランペットも好き
(単に変な音が好きなだけかもしれない…orz)
私のリストがお役に立つようでしたら自由にお使いください。
(村八分とFTBは避けるほうが宜しいかと……)
還暦過ぎた爺の『1973年観』に過ぎませんし。
動物系だと誰だったかな……カナリアバンドというのがありましたね。
鳴き声をリアルタイムで変調しライブをやったはず。
自然音との共演はジャズ系即興家がかなり演ってます。
ブルースについての詳しい解説をありがとうございます
私は最近のジャズは聴くのですが ブルースはあまり聴かなくて はっきり言って良く分かりません
聴くのは主にバラカンさんの番組だけかなぁ
「ブルーズ」と書いているのもバラカンさんがいつも言ってあるので「ズ」と濁るのが本場の発音なのかな?って思ったまでなんです
(バラカンさんはアーティストの名前の呼び方とかも ときどき訂正してありますよね)
ところで私の入っているサークルで月末の日曜日に「プログレ喫茶」と言う配信イベントをしているのですが もしよろしければユースケさんの選んでくださった上のリストの曲を使わせて頂けないでしょうか?
2時間枠なので20曲前後の曲が必要なのですが 文中に散りばめられた曲もプラスすれば大丈夫な気がします
「プログレ喫茶」って名前が付いていますが プログレオンリーでなくてもOKなので もしよろしければお願いしたいです
選者によっての選曲の妙を楽しむイベントなので ユースケさんの選曲はとても目新しく良い選曲だと思いました
どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
***
他のメンバーさんは真面目なのでプログレオンリーの方が多いのですが 私は鳥の声とか動物の声 水音の入った曲などを集めた曲をかけてもらっています
プログレも入っていますが いろんなジャンルの曲が混ざっています
ちなみに 今までかけてもらったリストより
↓鳥のいる水辺の風景
https://www.youtube.com/playlist?list=PLf6P-cxuxZN0DFPXIYSKJeWQ-vzo23kVU
↓動物たちのカーニバルⅠ+α
https://www.youtube.com/playlist?list=PLf6P-cxuxZN3XaDGLA9es0PYKXWwcc5Rh
↓水の音と音楽と
https://www.youtube.com/playlist?list=PLf6P-cxuxZN0MLkIk_LAy5MrYFW4YUAfr
他にもありますが この辺で止めておきます^^
変な選曲なので恥ずかしいのですが もし良かったら曲名だけでも見てください
ご無沙汰しております。Bluesに関する英米和での受容に関し私見を少々。
米国人のBlues、英国人のBlues、欧州人のBlues、日本人のBluesってのは、
物凄く異なった音楽になっていると思っております。
米国の場合は比較的明瞭、ワークソングと黒人霊歌が基本でして、
英国トラッド~カントリー/ブルーグラスの好きな白人であっても、
ソウル/R&Bあたりの『Black Music』を原点に持つという感想を持っています。
英国のBluesはかなり異質でして、一方にアイリッシュ等のトラッド/フォークがあり、
他方で米国のデルタブルースあたりの進歩性にも影響を受けている。
たとえばVDGGのピーターハミルは米国の弾き語りBluesが大好きだそうですね。
欧州全般ですと、一方には各国の伝統的民族音楽とBluesの共鳴する部分で類似性があり、
他方ではBlues/Jazzの形式や方法を理知的に分析し、ヨーロッパ的なものに落とし込む作業も盛んでは。
フランスのコレット・マニーのシャンソンあたりには、そういう欧州Blues的味わいもあります。
日本ですと……60年代のプロテストフォークが一方にありまして、
もう一方には米国の三大キングに代表されるゴージャスな電化ブルースがありまして、
これらを換骨奪胎し日本語に落とし込んだのがJAP Bluesであろう、と考えてます。
叱られるかもしれませんが、私の世代にはBluesはブルースであり、ブルーズではないのです。
日本のブルースは演歌でもあり四畳半フォークでもありポップミュージックでもあり、
民謡ですらありうる……我が国の土着的音楽と密接に結びついてしまっているのです。
バラカン氏のBluesというのは、ご本人が思春期に触れた米国音楽の総称ではないかと妄想してます。
『ルーツミュージック』という気持ちの悪い単語をバラカン氏は嫌っていますが、
彼の音楽鑑賞の根底を形作ったという上では『ルーツ』という評も的を得ているかもしれません。
EL&Pを『電気の無駄遣い』ですか。ハハハ、キースが知ったら満面の笑顔になりそうな名言ですね。
無駄なこと、無意味な音、無益なメッセージの全てを私は愛しておりますので、
キースの暴走ムーグにハモンド蹂躙、ナイフでホールドする姿すら『無駄=美の本質』だと感じてます。
バラカンさんの1973年特集 私も聴いていました
バラカンさんってブルーズはお好きだけどプログレッシブロックは嫌い
以前「ピンクフロイドは好きだけど 他は聴かない」って言ってあったし ELPをかけられた時に わざわざ当時の海外の評論家が言った「電気の無駄遣い」って話までされて ELP好きの私はムカッとしてしばらく彼の番組を聞きませんでした
でもバラカンさんってプログレ自体を良くご存じないみたいで たま~にかけてありますね^^
1970年代ってユースケさんが上げてくださった曲みたいにプログレの最盛期
バラカンさんがプログレを避けてあったのは仕方がないけれど(また無理してかけられて 一言余計な事を言われた方がプログレ好きとしてはダメージがあるので)かけたくないのなら かけられない方が良いのかなって思います
そう言えば2chに「ホームレスにギターを教えてもらった思い出」と言う名作スレがあるのですが そこに出て来るジジイさんもイギリスに行った時にビートルズよりもブルーズの方に感銘を受けられたそうです
(文中に曲名が出て来ますがジジイさんが演奏してあったのも渋いブルーズが多かったみたいです)
たぶんバラカンさんにとっての青春の音楽はジジイさんと同じくブルーズだったんだろうなって思います
音楽番組を仕事にしてあるので 一応いろいろかけてありますが本当はブルーズの番組をやりたいんじゃないかなって最近は思っています
じゃないと あんなにブルーズ ブルーズって言われないと思うので…
****
私はプログレは好きですが ユースケさんの上げてくださった曲はほとんど知りませんでした
(バンド名とかは知っていても ほぼ聴いていませんでした)
いろいろ教えてくださってありがとうございます♪